ユニクロのシームレスダウン、クリーニングできる?お手入れの方法を解説
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一般的なダウンコートと比べて、安い値段で購入できるユニクロのシームレスダウンはとても人気です。しかし、その特徴のせいで、クリーニングで失敗したりお手入れの方法がわからない方が増えています。
実は、シームレスダウンは従来のコートと違って、とても劣化が早い製品です。場合によってはクリーニングがおすすめできない場合もあります。
シームレスダウンの特徴やお手入れ方法についてお伝えします。
目次
シームレスダウンの特徴
シームレスダウンは、通常のダウンと比べて、
- はっ水性が高い
- 防風効果がある
- 保温性が高い
- 軽い
などの特徴があります。これらは、シームレスダウンが作られる工程に理由があります。また、いいところがある反面、デメリットもあります。
シームレスダウンの特徴やメリット・デメリットについてお伝えします。
針と糸を使わないダウンの作り方
シームレスダウンの、シームレスとはそもそも「縫い目がない」という意味を指します。本来のダウン生地の場合は、羽毛があちこちに分散してしまわないように縫い目で細かく区切りをつけていきます。
区切りをつけると、羽毛が動く範囲が狭くなります。型崩れや羽毛の偏りを防げます。
区切りを作るときには、ミシン針と糸を使用します。しかし、シームレスダウンでは針も糸も使いません。針や糸の代わりに樹脂を使います。
樹脂を圧力で固めて、生地に区切りを作るのがシームレスダウンです。
穴が無いから水も空気も通さない
シームレスダウンを作る時は、針も糸も活用しません。そのため、生地の表面に縫い目もありません。結果、シームレスダウンには、
- 小さな穴が開いていない
という特徴があります。ダウン生地を針と糸で縫うと、針を通す時に小さな穴が開いてしまいます。この穴は、時間が経ったり、生地の劣化によって広がってしまう可能性があります。
クリーニングした時のダメージによって広がる可能性もあります。穴が広がると、その穴を通して生地内に水や空気が入り込んでしまいます。
- 雨・雪
- 風・空気
がコート内に入ってきてしまうのです。このため、水に濡れる不快感や、風の冷たさを感じることがあります。また、せっかく温まった空気がコートの内側から穴を通じて外に逃げてしまう場合もあります。
しかし、シームレスダウンであれば、穴が無いので雨風が内側に入ってきません。温かい空気が逃げてしまうこともありません。
さらに、糸で縫製するよりも樹脂で固めた方が軽い仕上がりになるのでコート自体の軽量化にも繋がります。
シームレスダウンのメリットをまとめると、
- はっ水性がある(水が染み込まない)
- 防風性がある(風が入り込まない)
- 保温性が高い(温かい空気が逃げない)
- 軽い
となります。
樹脂が剥がれてしまうデメリットも
良い点をいくつももつシームレスダウンですが、デメリットもあります。樹脂で上から押し固める様に作られているため、樹脂が剥がれてしまうととたんに型崩れが起こってしまいます。
また、この樹脂は着続けたり、クリーニングしたりすると劣化してしまいます。樹脂がだんだん生地から剥がれてきてしまうのです。
シームレスダウンに使用されている樹脂の主な成分はポリウレタンだとされています。ポリウレタンは湿気や紫外線に弱く、製品が作られたその瞬間から劣化が始まってしまいます。
ダウンの着る頻度や着方によって前後しますが、大体3年程度で剥がれてしまうとされています。シームレスダウンは、安価で手に入れやすい分、長く使い続けるのが難しい素材なのです。
シームレスダウンには、メリットとデメリットの両面があります。それらを簡単にまとめると、
メリットとして、
- 温かい
- 水を弾く
- 軽い
などがあります。一方、デメリットとして、
- 劣化が早い
点が挙げられます。
シームレスダウンにおすすめのお手入れ方法
シームレスダウンはその特徴から、通常のクリーニングはおすすめできません。通常のクリーニングでは、ドライクリーニングと呼ばれる方法で洗います。
ドライクリーニングは一般的にダメージの少ない洗い方だとされていますが、シームレスダウンには向いていません。
シームレスダウンに適したお手入れ方法をお伝えします。
まずは洗濯表示の確認を
クリーニングにだす前に、まずお手持ちのシームレスダウンの洗濯表示を確認してください。ほとんどのメーカーでは、ドライクリーニング不可となっています。
しかし、まれにドライクリーニングが可能なダウンも製造されています。可の表示がある場合はドライクリーニングで洗っても大丈夫です。ただし、購入から時間が経っているものや汚れが目立つものの場合、洗う工程の最中に樹脂が剥がれてしまう可能性もあるので要注意です。
できれば、ドライクリーニングは避けた方が良いと考えられます。
クリーニングに出す時は水洗いを
シームレスダウンをクリーニングする時は、水洗いをおすすめします。シームレス加工に使われている樹脂の多くは、ポリウレタンです。ポリウレタン素材はドライクリーニングを行うことで劣化が進んでしまいます。
そのため、ドライクリーニングではなく水を使った洗い方が基本となります。
クリーニング店で、水洗いをお願いしますと一言添えて預けてください。お店によってはウェットクリーニングといった名前でサービス提供されている場合もあります。
水洗いでお手入れをする方法はユニクロが推奨している方法です。実際に、公式サイトではウェットクリーニングを行うのがおすすめされています。
クリーニング店での水洗い(ウェットクリーニング)が可能です。水洗いを取り扱っているお近くのクリーニング店にご依頼ください。
しかし、水洗いをしたとしても製品の状態次第では樹脂がはがれてしまう場合もあります。水洗いをするために、ダウンを揉む工程で樹脂がこすれて剥がれてしまう可能性があるからです。
クリーニングした結果ダウンが劣化してしまわないためにも、事前にコートの状態を確認しておくようにしてください。
長年着て少しくたびれているダウンは特に注意が必要です。クリーニングで汚れは落とせても、それ以上に劣化を呼ぶおそれがあります。
家庭で洗うなら、部分洗いがおすすめ
多少のよごれであれば、自宅で部分洗いをするのがおすすめです。家庭にあるもので簡単に汚れを落とせます。
部分洗いに必要なものは、
- タオル
- おしゃれ着用中性洗剤
- ぬるま湯
です。主な手順は、以下の通りとなります。
- タオルをぬるま湯につけ、中性洗剤を1滴垂らす
- ダウンの汚れた部分を優しくふく
- タオルをすすいで洗剤を落とし、もう一度ダウンをふく
- ダウンについた洗剤が落ちたら完了
中性洗剤は一般的な洗濯洗剤よりも優しく洗えるのでおすすめです。汗汚れや皮脂汚れは、中性洗剤で十分落とせます。
ダウンに化粧品などをつけてしまった場合は、お手持ちのクレンジング剤を使う方法もおすすめです。
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家庭の洗濯だけでは、汚れを十分落とせない場合もあります。頑固なシミは、できるだけはやく対処することが重要です。
以下の記事で、ダウンのしみ抜きが得意な宅配クリーニングを解説しているので、参考にしてみてください。
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