カシミヤはクリーニングが必要?頻度はどれくらいがおすすめ?家庭での洗濯方法も

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マフラーを巻いた女性

冬になると、肌触りが良く保温性も高いカシミヤの衣類が活躍します。しかし、このカシミヤのお手入れ方法を間違えて、縮ませてしまった経験ある方も多いのではないでしょうか。

私自身、カシミヤのセーターを間違えて洗濯機に入れてそのまま洗ってしまい、ワンサイズ分くらい縮んだことがあります。

カシミヤを縮ませないためには、洗いのプロであるクリーニング店を利用するのが一番の対策です。クリーニング店では、素材に合わせて洗剤や洗い方を変えているので、カシミヤにも対応できます。

しかし、着る度にクリーニング店に出していたら費用もかさみますし、衣類にもダメージが蓄積されてしまいます。ですが、気をつけてケアをすれば、自宅でも洗濯が可能です。カシミヤ製衣類のお手入れ方法について説明します。

カシミヤを絶対縮ませたくないならクリーニングは必要

色とりどりのカシミヤニット

カシミヤ素材は、「繊維の宝石」と言われるほど、繊細でお手入れが重要な素材です。少しブラッシングするだけでも、毛が抜けてけばだってしまう可能性があります。

元の風合いを保ったまま洗いたい場合は、クリーニング店に出すのがおすすめです。プロの手を借りると、服のダメージを抑えられます。

カシミヤのクリーニング頻度、おすすめは月に1回?

カシミヤやウールのニット衣類のケアで多い悩みが、クリーニングや洗濯の頻度です。

カシミヤの衣類は間違えた洗い方をすると縮んでしまいますし、毛玉や毛羽立ちも気になります。Tシャツなどその他の衣類と同じ様に毎回洗うのは気が引ける方が多いようです。

中には、ニットは傷むから洗わないという方もいるほど。

しかし、ニットは目立った汚れが無くても、実は食べこぼしやホコリなどで汚れています。そのままにしておくと、あとからシミになったり、虫食いの原因になったりします。

一度シミになると、カシミヤなど繊細な素材は、使える洗剤が限られてしまうのでプロの手でも落としきれない場合があります。シミができてしまう前に、十分な対策をするのが重要です。

頻繁に着るものでなくても、月に1度はクリーニングで洗ってあげることが必要です。毎日のように着るお気に入りのものなら、月に一度のクリーニングと並行して自宅での洗濯も必要になります。

どちらにしても、3~4回着たら洗う習慣をつけたほうが、シミのリスクを抑えられます。

特に気をつけて欲しいのが、衣替えのときです。衣替えで冬物を収納する前には、衣類をクリーニングもしくは洗濯する必要があります。

あまり汚れていないから、とそのまましまっておくと、残った汚れと繊維をエサにする虫がよってきます。カシミヤは主成分がタンパク質なので、虫にとっては重要な栄養食となります。

しっかり洗っておかないと、次のシーズンに着ようと出してきたら、穴があいていたなんて事態になりかねません。

普段のケアは自宅での洗濯で済ませている方も、衣替え前はクリーニングを利用するのがおすすめです。

コートなど自宅での洗濯が難しい衣類も、衣替えの前には汗抜きクリーニングなどの水洗いをしてくれるコースを利用するのがおすすめです。

おすすめの洗濯頻度
たまに着るカシミヤ衣類
月に一度のクリーニング利用
頻繁に着るカシミヤ衣類
月に一度のクリーニング+3~4回着たら自宅で洗濯

衣替え前には、クリーニング利用がおすすめ

カシミヤをクリーニングした方が良い理由、カシミヤ素材は髪と一緒で傷みやすい

キューティクル

カシミヤ衣類について考える時には、人間の髪の毛と似ているということを意識するとわかりやすくなります。

カシミヤやウールなどの冬服によく使われる繊維は、動物の毛から作られているものです。主成分はタンパク質で、表面にはスケールという髪におけるキューティクルのようなウロコ状の保護膜があります。

そもそも、獣毛の衣類を洗濯すると縮んでしまうのには、このスケールが大きく関係しています。

髪のキューティクルと同じ様に、スケールは濡れると開いた状態になります。開いたスケールが絡まりあって、繊維同士が密着し、衣類が縮んでしまうのです。

美容師さんに、濡れた髪をゴシゴシこするように拭いては駄目だと言われた方も多いのではないでしょうか。こすり合わせるようにして拭いた髪は絡まりやすくなり、そのまま乾かすと毛先がパサパサになってしまいます。

洗濯・乾燥の工程は、カシミヤの繊維を濡れた髪と同じような環境に置くことになります。

そして、家庭用洗濯機では、水の中で衣類同士をぶつけて揉み洗いをして汚れを落とします。スケールが開ききった状態の衣類を洗濯機に入れると、どうなるか簡単に想像できます。

一度絡み合ったスケールは、乾燥してしまうと固まって元に戻らなくなるので、そうなる前にプロの手にお任せした方が無難です。

カシミヤをはじめとした天然繊維は、傷みやすい一方で、カタをつけやすい性質もあります。髪の毛に薬剤をかけてパーマがかかるのと同じように、スーツのズボンにきっちりと折り目をつけることもできるのです。

以下の記事では、衣類に折り目をつける技術であるシロセット加工について説明しています。

カシミヤの服を自宅でケアする方法

シャンプーとリンス

いくら、ダメージが少ないからといって、クリーニングを頻繁に利用していると費用がかさんでしまいます。

セーター1点で、大体300円から500円ほどなので、1ヶ月に1回クリーニングを利用して5ヶ月近く着ることを考えると、1,500円~2,500円の出費になります。

1着でこれだけかかるのですから、何着か持っている場合は余計に出費がかさみます。できるだけ、少ない回数の利用で済むようにするには、自宅でのケアが必要です。

自宅での洗濯方法や、普段からできるケアの方法について説明します。

自宅での洗濯はシャンプーやリンスを活用すると縮まない

自宅でカシミヤの服を洗濯する場合は、いかに服を傷ませないかが重要になります。洗濯機で洗ってしまうと摩擦によって縮んだり、毛玉になる可能性があるので、手洗いがおすすめです。

手洗いをする時に便利なのが、意外にもシャンプーとリンスを使った方法です。シャンプーやリンスは髪の汚れを落とすと同時に、必要な栄養を補給してツヤを保つ効果があります。

カシミヤも髪とよく似た性質を持っているので、シャンプーやリンスを使った洗濯方法は、ダメージをおさえ、繊維の風合いを維持できます。

特別なものではなく、普段ご自身が使っているシャンプーとリンス、あるいはコンディショナーで構いません。すぐに実践できるところも、この方法のメリットと言えます。

この場合、シャンプーを洗剤・リンスを柔軟剤の代わりとして使用します。

具体的な方法は、

ぬるま湯にシャンプーを入れて服をつける
30度前後のぬるめのお湯をたらいや洗面器に入れる。よくかき混ぜて、全体にシャンプーの成分が行き渡るようにします。
服をたたんでぬるま湯につけ、優しく押し洗いを繰り返す。
ゴシゴシこすらず、服を沈めたり浮かせたりを繰り返します。だいたい20回程度で大丈夫です。
洗濯機で短時間脱水する
10秒ほど洗濯機で脱水します。
きれいなぬるま湯ですすぐ
温度が高くなりすぎないように注意して、シャンプーを洗い落とします。
ぬるま湯にリンスを溶かし、服を入れる
リンスをぬるま湯に入れ、かき混ぜたら服をいれます。もう一度、浮かせたり沈めたりを20回程繰り返します。
もう一度すすぐ
ぬるま湯でていねいにすすぎます。
洗濯機で脱水する
もう一度、10秒前後洗濯機で脱水します。
型くずれしないよう整えて陰干しする
形を整えてから風通しの良い場所で平干しします。

となっています。カシミヤを自宅で洗う時の重要なポイントとして、「ぬるま湯を使う」点があります。カシミヤ素材の主な成分であるタンパク質は高い温度で固まってしまう性質があります。

(タンパク質豊富な卵を熱するとゆで卵のように固まってしまうのと同じ原理です。)

タンパク質が固まってしまうとその分縮んでしまいやすくなるので、手洗いの場合は30度前後のぬるま湯を使用してください。シャンプーやリンスの量は、1プッシュ程度で大丈夫です。

干す時は平干しをしないと型崩れの原因となります。他の衣類と同じ様にハンガーにかけてしまうと、服自身の重みで服が部分的に伸びてしまいます。

最近では、100均などでニット専用の平干しハンガーが販売されているので、グッズを活用するのも有効です。たいらで自然な状態で衣類を乾燥させるようにしてください。

乾燥機を使ってしまうと一気に縮んでしまうので、自然乾燥が鉄則です。

皮脂や汗の付着をおさえるためにインナーを活用

どれだけていねいに洗っても、やはり衣類を水に濡らすと傷んでしまいます。少しでも洗濯回数をへらすために、汚れがつかないようにするケアも重要です。

汗や皮脂といった汚れはシミや匂いのもとになりやすいです。これらを抑えるためには、服が直接肌に触れないようにするのがポイントです。

カシミヤの衣類を着るときには、中にインナーを着るだけでも汚れがつきにくくなります。

しかし、タートルネックのニットなどはどうしても首の部分に汚れがつきやすくなってしまいます。冬場と言えど、汗をかいたらこまめに拭くようにしてください。

連続して着ずに、一度着たら休ませる

自宅でセーターを洗濯する女性

よく着る服でも、一度着たら休ませるのも大切です。カシミヤは洗濯以外にも、着用時の摩擦や静電気でも傷んでいきます。

摩擦や静電気は、毛玉・毛羽立ちの原因にもつながります。毛玉ができてしまうと、その部分を切り取ることでしかケアができなくなってしまいます。繊維を切り取るので、その分生地も薄くなり保温性や風合いも変わります。

一度着た服は、最低でも1日は休ませてあげます。休ませることで、連続して刺激を受ける時間を減らせます。結果として、衣類を長持ちできるのです。

また、帰宅したら部屋着に着替えるのも大切です。部屋の中で過ごしていると、外にいる時以上に服が擦れてしまいます。外から返ってきたら、服は脱いでハンガーなどにかけておくのがおすすめです。

ブラッシングで簡単に汚れを落とす

カシミヤの服を脱いだ時に、ぜひひと手間加えて欲しいケア方法が、ブラッシングです。

こまめにブラッシングをするだけで、ほこりなどの細かい汚れを落とすだけでなく、繊維の向きを整えて肌触りの良い状態を保てます。

ブラッシングをする場合は、衣類専用のものを使用してください。最近では、豚毛や猪毛の専用ブラシが販売されています。

カシミヤと同じ獣毛の方が、負担が少なく、必要以上に繊維をこすってしまわずに済みます。

脱いだ服をハンガーにかけ、繊維の向きに沿ってやさしく撫でるようにブラッシングをしてください。何度も繰り返すと傷んでしまうので1~2回で十分です。

ニットのケア方法に関する記事はこちら

この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
宅配クリーニングの教科書は「むささび式部」が担当しています。宅配クリーニングのホームページを見てはお得で便利なお店を探すのに夢中。すぐ食べ物を服にこぼすので、効果的な洗濯方法も研究中です。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

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