ダウンコートを自宅で洗濯する方法、手洗い・部分洗いの方法を説明
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冬場に着続けたダウンコートは衣がえをして収納する前に、クリーニングをした方がよいとされています。しかし、デリケートな素材であるダウンはクリーニング店に持ち込むと、料金が高くかかってしまうのが難点です。
節約のために自分で洗いたい方も少なくありません。しかし、間違えた方法でダウンコートを洗ってしまうと、生地を劣化させてしまったり、型崩れを起こしてしまうことがあります。
一方で、ドライクリーニングをすると生地が傷んでしまうダウンコートもあります。それぞれに関する対処法や自宅での洗濯方法についてお伝えします。
自宅でダウンコートを洗う方法
自宅でダウンコートを洗う場合は、手洗いがおすすめです。洗濯機は、ぐるぐると衣類をかき混ぜるようにして洗うので、生地に負担がかかります。
洗っているうちに中に入っている羽毛が偏って型くずれしてしまう可能性もあるので、優しく洗える手洗いの方が負担を減らせます。
洗う前に洗濯表示を確認
ダウンコートを洗う前には、必ず洗濯表示をチェックするようにしてください。ダウンコートの中には、
- ドライクリーニング・水洗い両方可能なもの
- ドライクリーニングしかできないもの
- 水洗いしかできないもの
- ドライクリーニングも水洗いもできないもの
の4タイプがあります。洗濯表示をチェックして、水洗いが不可能であれば家庭で洗濯はできません。無理はせずにクリーニング店でプロにおまかせすることをおすすめします。実は多くのダウンコートは、ドライクリーニングのみ可能になっています。
水洗いできないダウンを無理に自宅で洗うと、縮んでしまったり生地が傷んでしまうことがあります。最悪の場合、次回から着れないほどに傷んでしまうことだってありえます。
自宅で洗濯する場合は、水洗い可能となっているものだけにしてください。
逆に、水洗いでしか洗えないダウンコートもあります。特に、最近人気が高まっているシームレスダウンは、クリーニングに出すと高い確率で生地が傷みます。クリーニングに出す前にかならず確認をお願いします。
そして、一番やっかいなタイプに、ドライクリーニングも水洗いもできないものもあります。とても繊細な素材を使用した高級ブランドものに多いようです。海外ブランドのものも、基準が日本と異なるため扱いが難しいこともあります。
水洗い・クリーニングがどちらもできない素材の場合は、汚れがついた部分だけ洗う部分洗いがおすすめです。
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ダウンコートの手洗い方法
水洗い可のダウンコートは、洗濯機ではなく手洗いがおすすめです。大手衣料メーカーであるユニクロが販売しているウルトラライトダウンシリーズなど薄手のものは、小さな洗面器一つがあれば十分に洗うことができます。
ダウンの手洗いに必要な道具は以下の通りです。
- ぬるま湯
- おしゃれ着用中性洗剤
- スポンジ
- 柔軟剤
- バスタオル
柔軟剤とスポンジは必ず必要なものではありません。場合によっては用意をしてください。
実際の手順は、
- 汚れの目立つ部分は、中性洗剤をつけたスポンジで叩いて予洗いをする
- ぬるま湯に中性洗剤を規定量入れる
- ダウンをたたんで洗濯液にひたし、押し洗いをする
- 汚れが気になるなら、30分ほど漬け置き洗いをする
- ぬるま湯をきれいなものに変えて、すすぐ
- 最後のすすぎで、柔軟剤を入れる
- 軽くしぼってから、バスタオルで挟んで脱水する
- 形を整えてから自然乾燥する
となります。
特に汚れている部分がある場合は、予洗いを行います。濡らしたスポンジに中性洗剤を数滴つけて、叩き込むようにしてあらいます。こするのではなく、上から垂直にスポンジを落とすように洗ってください。
汗が付着しやすい、袖周りや襟周りにおすすめです。
つぎに、洗面器やシンクにぬるま湯をためておきます。ぬるま湯の温度は大体お風呂と同じくらい(40度ほど)で大丈夫です。冷たすぎると汚れ落ちが悪くなりますし、熱すぎると生地がいたんでしまいます。
ぬるま湯が用意できたら、中性洗剤を適量いれます。各メーカーが手洗い時に必要な量を定めています。その規定量を守って使用してください。量が少なすぎると、きちんと汚れを落とせません。
逆に量が多すぎるとすすぎ残しが出てしまいます。洗剤成分が残っていると、肌荒れが起こる可能性もあるので注意してください。
洗剤をお湯に入れてかき混ぜたら、ダウンをたたんで洗濯液にひたします。ぎゅっと上から押す・離すを20回程度くりかえしてください。全体的に汚れが目立つようなら、そのあと20分程度つけ置き洗いをします。
洗いの工程が終わったら、ぬるま湯をかえてすすいできます。すすぎのお湯が濁らなくなったら、最後に柔軟剤を規定量入れます。柔軟剤の成分が全体に行き渡るように5分ほど置いておきます。
その後お湯を切って軽く絞ってから、脱水を行います。脱水は、洗濯機の脱水機能を使わずにタオルで挟む方法がおすすめです。できればバスタオルが2枚以上あると安心です。
ダウン全体をバスタオルでつつみ、上からおさえるようにして水を押し出します。全体的に水分を切ることができたら、形を整えて自然乾燥を行います。
乾燥機は、熱や摩擦で生地が傷むので避けてください。ダウンコートは中の羽毛が完全に乾くまで時間がかかります。慌てずに、じっくり中まで乾燥させてください。
洗えないダウンには部分洗いがおすすめ
クリーニングも水洗いもできないデリケートなダウンコートには部分洗いがおすすめです。
部分洗いでは、ダウン全体を洗ってしまうのではなく、汚れた部分だけを優しくあらうことができます。中の羽毛まで水や溶剤が染み込むこともありません。
部分洗いに必要な道具は、
- ぬるま湯
- タオル
- おしゃれ着用中性洗剤
となります。具体的な洗い方の手順としては、
- ぬるま湯に中性洗剤を適量入れる
- 洗濯液をよくかき混ぜたら、タオルをひたす
- タオルをよくしぼったら、ダウンの汚れた部分をやさしく拭く
- すすいできれいにしたタオルでもう一度拭く
- ハンガーにかけて乾燥させる
となります。ぬるま湯に中性洗剤を入れたら、タオルをひたします。タオルを絞ったら、汚れた部分を中心にダウンをやさしくふいていきます。こすってふくのではなく、ポンポンと上から叩くような拭き方がおすすめです。
汚れが落ちたら、きれいに洗いだタオルでもう一度ふきます。洗剤成分を拭き取れたら、生地が乾くまでじっくりと自然乾燥を行います。
基本的なダウンの部分洗いは以上です。しかし、汚れの原因によっては中性洗剤ではない物を使った方が効果的に汚れを落とせる場合もあります。
例えば、ファンデーションや口紅などの化粧品をダウンにつけてしまった場合です。中性洗剤を使うより、お手持ちのクレンジング剤を使った方が汚れ落ちが良くなります。
濡らしてしぼったタオルにクレンジング剤をつけてから、汚れた部分をやさしくふいてください。
食べ物や飲み物をこぼしてしまった場合は、食器用洗剤が効果的です。食べ物・飲みものに含まれるタンパク質や油を分解して、きれいに汚れを落とせます。
洗剤を溶かしたぬるま湯にタオルをひたし、しぼってからふいてください。
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シームレスダウンの扱い方には要注意
最近よく見かけるようになった、シームレスダウンの扱い方は通常のダウンと全く違うので注意が必要です。
シームレスダウンとは、縫い目のないダウンのことをさします。従来のダウンは、針と糸で縫製して生地に仕切りをつくります。細かく仕切りをつくることで、羽毛があちこちに動いて偏らないようにしているのです。
しかし、針で生地を縫うことでどうしても無数の穴が開いてしまいます。その穴から、水や空気が染み込んでしまうのです。内側からも温かい空気が逃げてしまうことで保温性が下がってしまうデメリットがありました。
シームレスダウンは、針と糸を使わずに樹脂で生地を固めることで仕切りを作ります。そのため、水や空気が染み込みません。温かい空気が逃げないことで、保温性も高まります。
安価で機能性の高いダウンとして注目されているのです。
しかし、シームレスダウンにはデメリットもあります。樹脂の劣化が早く、傷むのが早いのです。大体のシームレスダウンは3年前後で寿命が来てしまうとされていました。
特にドライクリーニングに弱く、樹脂が剥がれてしまうのが問題点とされています。そのため、多くのシームレスダウンはドライクリーニングが不可、水洗いのみ可能となっています。
洗濯表示をきちんと確認せずに、良かれと思ってクリーニングにだすと、かえってダウンを傷めてしまうことに繋がります。
シームレスダウンを扱う時は、特に洗濯表示に注意してください。自宅で洗う場合は、ゴシゴシ揉み洗いをする時に樹脂がはがれる危険性もあるので、優しくあらってあげることが重要です。
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