スプリングコートのお手入れ方法は?シミや花粉対策をくわしく解説
※記事内に広告を含む場合があります
当サイトは更新を終了しました。
長きにわたり当サイトを愛読、応援くださった方々には誠に感謝しております。
※この記事の内容は執筆時点のものです。サービス内容・料金など、現時点の最新情報とは異なる場合がございます。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
春になって気温が少し上がってきた頃に役立つのがスプリングコートです。薄手のコートは体温調節もしやすく、便利なアイテムです。
しかし、実は多くのスプリングコートが汚れやすいデメリットを持っています。また、表面に花粉やPM2.5などの小さな粒子が付着しやすいのも特徴です。
正しいお手入れをすることで、コートを長持ちさせることができます。スプリングコートのお手入れ方法についてお伝えします。
目次
スプリングコートの多くは綿製
スプリングコートとして特に愛用されているのが、トレンチコートです。オフィシャルなスーツの上から着ることもできますし、カジュアルな私服と合わせてもおしゃれです。
トレンチコートの生地に使われている素材として、もっともメジャーなのが綿です。綿には、さまざまな特徴があります。
綿は縮みやすく、水洗いに向かない
綿素材は、平安時代から衣類に使われている素材です。現在日本で生産されている衣類用の繊維の約4割が綿だとされています。綿には、
- 染色しやすい
- 肌触りが良い
などのメリットがあります。しかし、一方で
- 縮みやすい
- 毛羽立ちやすい
などのデメリットもあります。
綿は水を含むと大きく膨らみます。その後乾燥すると、水を含む前よりも縮んでしまう性質があるのです。そのため、綿製の衣類を水で洗い続けると縮んでしまうリスクがあります。
綿を多く使用しているトレンチコートのほとんどは家庭で洗濯できません。水に反応した綿が縮んでしまう可能性があるからです。
そのため、目立つシミがついてしまっても自分で対処するのが難しい製品です。トレンチコートが汚れてしまったら、クリーニング店に依頼する必要が出てきます。
毛羽立ちやすく、粒子をからめとりやすい
また、綿には毛羽立ちやすいという特徴もあります。着用している間に摩擦が起きて、表面の生地が毛羽立ちます。毛羽立った繊維は、空気中に飛び交っている小さな粒子たちを絡め取ってしまいます。
つまり、花粉やPM2.5などのアレルギー物質です。これらの物質を絡め取ってしまうのは、アレルギー体質の方にとって嬉しいことではありません。衣類に付着した粒子は、体内に入るとアレルギー症状を引き起こす可能性があります。
私も、花粉症の時期に風通しの良い屋外に陰干ししていたコートを着て、鼻水や目のかゆみが止まらなくなってしまった経験があります。おそらく、摩耗した生地が絡め取った花粉を着用時に吸い込んでしまったのだと思います。
長いあいだ着続けているコートは、特に毛羽立って、より多くの花粉を絡め取ります。コートに花粉が付着したまま室内に入ると、部屋の中でも花粉症の症状がでる可能性もあります。
毛羽立ちには十分注意をしてください。
シミを予防するお手入れ方法
スプリングコートの多くは、自宅で洗濯することは難しいとされています。シミができてしまっても自分で洗濯するのはおすすめできません。クリーニング店でプロにお任せしてしまうのが確実な方法です。
ですが、お手入れしだいでシミができにくくなるようにできます。あらかじめシミを予防しておくと、大事なコートを長く着続けられます。
シミの原因は汗や皮脂
スプリングコートに付着しやすいシミの原因として、汗や皮脂があげられます。
ベージュ系の服は、汗や皮脂によるシミが浮き上がりやすい色だとされています。明るい色味なので、黒やネイビーの色と比べてシミがわかりやすいのです。
少しのシミでも目立ってしまうので、事前に予防しておくのが重要です。
そして、トレンチコートの多くがベージュ系の色をしています。つまり、トレンチコートは汗や皮脂によるシミが目立ちやすいのです。
汗は透明な液体のように見えますが、実は中に皮脂やタンパク質汚れが含まれています。透明で一見わからないからと放置してしまうと、この皮脂やタンパク質汚れがシミになって浮き上がってきます。
付着してすぐに浮いてくるシミではないので厄介です。また、皮脂やタンパク質は雑菌が好んでエサとする成分です。汗が付着したコートをそのままにしていると、雑菌が生地の上で繁殖して増えてしまいます。
雑菌は、皮脂やタンパク質をエサとして分解します。この分解を行うときに、ガスを発生させます。ガスからはいやなにおいがします。部屋干しをしたときに、衣類から生乾き臭がするのは、この雑菌が増えた結果ガスが大量発生するからだとされています。
暖かくなってくる時期に着用するスプリングコートには、思っている以上に汗が付着しています。きちんとお手入れをしてあげないとシミにつながる可能性が高いのです。
陰干しで汗の水分を飛ばす
スプリングコートの汗対策としておすすめなのが、陰干しです。風通しの良い場所に干しておくと、汗の水分を飛ばせます。水分がなくなると雑菌は繁殖できません。
そのため、においがつきにくくなります。
着用したあとに干しておくと、コートを休ませることもできます。何度も繰り返し着すぎると、摩擦で毛羽立ちやすくなります。コートを休ませるだけでも、良い状態で長持ちさせられます。
陰干しをするときは、屋外より屋内のほうがおすすめです。直射日光が当たらない、風通しの良い場所に数時間干しておいてください。
汗が付着しやすいところを拭く
気温の高い日や、よく動いて汗をかいた日には、汗が付着しやすいところを拭き取るお手入れがおすすめです。
濡らしたタオルを固くしぼってから、コートをさっと拭いていきます。汗が付着しやすいえりや胸元・袖口のあたりを重点的に拭いてください。
あまりこすりすぎると、かえってコートを傷つけてしまいます。毛羽立ちがひどくなってしまうので、撫でるように汗を拭き取ってください。
汗に含まれる皮脂やタンパク質汚れは、水に溶ける水溶性の物質です。濡れタオルでふくと、汚れが溶け出してタオルにうつります。
汚れをこまめに拭き取っておけば、シミになってしまうリスクをおさえられます。拭き終わったあとは、風通しの良い場所に干してしっかりと乾燥させてください。
コートに付着した花粉対策
スプリングコートのトラブルで困るのが花粉をはじめとしたアレルゲン物質の付着です。毛羽立ちやすい綿製のコートの場合、特に注意が必要です。
今回は、コートについてしまった花粉を取る方法と、花粉がつきにくくなる方法についてお伝えします。
帰宅前に玄関で軽くはたく
外から帰宅したときは、すぐに玄関のドアを開けずに軽くコートをはたいてから入ることをおすすめします。コートにはたくさんの花粉が付着しています。そのまま入ってしまうと、自宅にたくさんの花粉を持ち帰ってしまいます。
玄関前で、コートの全体を軽くはたいてください。それだけでも大概の花粉を落とせます。大事に何年も着続けているコートは、特に毛羽立って花粉を絡め取りやすくなっています。
あまり時間をかけずにさっとでいいので全体をはたくだけで十分です。
ブラッシングをする
自宅に帰ってコートを脱いだら、ブラッシングを行うこともおすすめです。衣類用のやわらかいブラシで、スプリングコートの上から下までを撫でるようにブラッシングします。
ブラシの素材は、豚毛や猪毛などの天然素材がおすすめです。ブラッシングすると、はたくだけでは落とせなかった花粉を除去できます。
また、着用時の摩擦で毛羽立ってしまった繊維を落ち着かせられます。着用のたびにブラッシングでケアをしておけば、生地の劣化を防ぎ、花粉がつきにくくなります。
静電気防止スプレーを活用する
静電気防止スプレーを使う方法もおすすめです。コートは擦れるたびに、わずかな静電気をまとうようになります。静電気が起こると、こすった下敷きにホコリがくっつくようにいろんなものがつきやすくなります。
衣類に静電気が起こると、花粉やホコリが付着しやすくなってしまうのです。市販の静電気防止スプレーを使用すると、静電気をおさえて花粉の付着量を減らせます。
冬から春にかけてやっかいな静電気によるパチパチもなくなるのでおすすめです。
あわせて読みたい:
洗濯物についた花粉が原因で肌荒れする?花粉症皮膚炎の対策方法