衣類についたカビは生地の劣化の原因に、カビの落とし方と原因を解説
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ふと自分の衣類を見てみると、白い綿のような汚れや黒いシミのような汚れがついていることがあります。
多くの場合、その汚れは服に生えたカビです。湿度の高い日本は特に衣類にカビが発生するため、国民全体の悩みとなっています。
カビには、少なくとも3万以上の種類がいると言われて言ますが、衣類に付着するものは大きく分けて白カビと黒カビの2種類です。
身につける衣類にカビが生えたままだと、生地が劣化して二度と着れなくなる可能性があります。
本記事では、
- カビが衣類につく原因
- 衣服についたカビの落とし方
について説明します。
目次
衣類にカビがつく原因
カビが生える原因は大きく分けると、
- 水分
- 汚れ
の2つです。
カビは湿度が60%を超えると発生しはじめ、80%を超えると増殖すると言われています。また、汚れはカビのエサとなって増殖を手助けします。
発生を防ぐためには、こまめな換気と汚れを落とすことが重要です。
衣類の汚れが落とせていない
一度着用した衣類は、汚れていないように見えてもいろんなものが付着しています。例えば、食べ物や飲み物がこぼれたもの、汗や皮脂などがあります。
これらの汚れを見逃して放置していると、カビのエサとなり増殖を手助けする可能性があります。
一見汚れていないように見えても、着用した服はきちんと洗濯するのがおすすめです。
特に衣替えなどで衣類を長期保管する前には、目立った汚れがなくても必ず洗濯するようにします。
長いあいだ保管しておく服は、カビの影響を受けやすいです。カビだけでなく、服を食べる虫の被害をうけるケースもあります。
しっかりと汚れを落としておくことで、カビが生えるリスクを減らせます。
汚れを落とそうとたくさんの洗剤を使うのも、カビの発生をうながす可能性があります。
一度に大量の洗剤を使うと、すすぎの工程で全部落としきれずに服に残ってしまいます。服に残った洗剤カスもカビのエサとなります。
洗剤の量は、各メーカーが指定する量をしっかり守って使用します。
生乾きになっている
梅雨時や台風のときなど外で洗濯物が干せない場合には、室内に干す方法が一般的です。
ただし、閉めきった室内は湿度の逃げ場がないため、カビが生えやすい環境となります。
湿度の高い部屋に洗濯物を干しているとおちいりやすいのが、生乾きです。生乾きと言えば、あのなんともいえない嫌なにおいが厄介です。
あのにおいは、衣類の上で増えた菌が発生させるガスが原因です。生乾きの状態が続くと、衣類に菌・カビが生えてしまいます。
改善するためには、除湿機や乾燥機を使うなどの工夫が必要です。
エアコンにカビが生えている
エアコンは、カビが生えやすい家電です。
また、エアコンの面倒なところは、機内に生えたカビを室内に向かって吐き出し続けるところです。
エアコン内にカビが発生すると、吹き出し口からカビの胞子が室内全体に飛んでいきます。床や窓辺、壁に飛んだ胞子はどんどんと増殖します。
空気中にカビの胞子が舞うと、人の体内にもはいりやすくなります。
定期的に掃除を行って、カビを除去しなくてはなりません。
エアコンをつけていると、換気をする頻度も落ちやすくなります。エアコンは室内の空気を循環させているだけで、外気を取り入れてはいません。
こまめに窓を開けて換気を行い、カビの胞子を室外に出すことも重要です。
洗濯機でカビが発生している
衣類にカビが生えているのではなく、別の場所に生えていたカビが付着しただけのケースもあります。付着しているだけのケースで、一番多いのが洗濯機です。
洗濯機の手入れをせずにずっと放置していると、溜まった石鹸カスや汚れをエサとしてカビが増殖します。
そのカビが洗濯をするたびに洗濯槽からはがれて、衣類に付着します。洗い終わったばかりの服に、小さな黒いかたまりが付着していたら洗濯機が原因かもしれません。
洗濯機が原因のカビは、服そのものにカビが生えているわけではないので比較的簡単に取れます。
ただし、原因である洗濯槽の汚れを落とさないといつまでもカビが付着し続けます。定期的な洗濯槽の掃除が必要です。
過炭酸ナトリウムなどのクリーナーを使って、月に1度を目安に掃除を行うと清潔さを保てます。
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洗濯機の黒カビを過炭酸ナトリウムでつけ置き洗いする方法、月1回がおすすめの頻度?
衣類についたカビの取り方
衣類についたカビを取るときは、
- 衣類そのものに生えたカビなのか
- 白カビ・黒カビどちらがついているか
によって方法が変わります。
一番簡単に取れるのが別の場所に生えたカビが付着しただけのケースです。洗濯槽のカビがうつったときが例としてあげられます。
そして一番厄介なのが、服そのものに生えた黒カビです。カビの中でも黒カビは特に落ちにくいと言われています。増殖が進んだものだと、素人では太刀打ちできません。クリーニングを利用しないと落とせなくなってしまいます。
自宅でカビを除去するのであれば、増殖具合に合わせていくつかの除去方法の中から最適なものを選ばなくてはなりません。
ケース別のカビの除去方法についてお伝えします。
洗濯槽のカビの落とし方
洗濯槽で発生したカビが服についてしまった場合は、比較的簡単に除去できます。カビは衣類に付着しているだけで、生地に根をはっていないからです。
基本的には、衣服をピンと張った状態ではたいてくっついたカビを振り落とすようにします。濡れている状態の方が払い落としやすいので、洗濯後すぐに行うのがおすすめです。
具体的な方法は、
- カビのついた服をピンと引っ張る
- 左右の手を順番に前後に動かして、カビを浮かせる
- カビが浮いてきたら引っ張ったりはたいたりして振り落とす
の手順で行います。
細かいカビが残ってしまった場合は、歯ブラシを使ってかき出します。
このカビを払い落とす方法の他に、もう一度水洗いをする方法もあります。水洗いの方が、全体についたカビを洗い流せるので簡単かもしれません。
ただし、同じ洗濯機で水洗いをするとまたカビが付着してしまいます。水洗いの方法を取るならば、手洗いをしなくてはなりません。
カビを手で払い落とすか、手洗いをしなおすか、面倒でない方を選んでください。
一般的に洗濯槽からうつるカビは黒カビだと言われていますが、それ以外のカビが付着している場合もあります。
例えば、白カビは石鹸カスと思われて見逃されがちです。白くて細かい固体が付着していたら、カビかもしれません。
白カビであっても黒カビと同様の方法で除去できます。
少量の白カビはアルコールで落とす
白カビは、黒カビと比べると落としやすいです。私達のようなカビ取り素人でも、正しく除去を行えばきれいになります。
服の一部にだけ白っぽいカビがついているなら、消毒用のアルコールがおすすめです。カビは菌の一種です。少量であれば、殺菌効果のあるアルコールで十分除去できるのです。
カビがついている部分に消毒用アルコールを含ませたタオルを当てて優しく叩きます。
大体のカビがとれたら、風通しの良い場所に干しておきます。湿気が残るとまたカビが生えてしまうので注意が必要です。
カビがついていない部分の生地が傷まないように、あて布をするといいです。
色落ちや色移りの可能性があるので、色物は避けてください。
できれば、汚れてもいい白い布がおすすめです。
服全体についた白カビは漂白剤を使って落とす
服の全体に白カビが生えた状態であれば、酸素系漂白剤がおすすめです。
漂白剤は、本来衣類の白さを保つために使われているアイテムです。それと同時に、殺菌効果が高いことでも知られています。
カビは菌の一種なので、漂白剤で除去が可能です。雑菌が原因で発生している汗のにおいにも効果があります。
漂白剤には、塩素系漂白剤と酸素系漂白剤があります。今回カビ取りにおすすめなのは、酸素系漂白剤です。
2種類の漂白剤には、それぞれ特徴があります。
- 塩素系漂白剤:殺菌力が高いが、色落ちしやすい
- 酸素系漂白剤:殺菌力は低いが、色落ちの心配がない
塩素系漂白剤は、日本の医療現場で消毒剤として使われているくらい殺菌力が高いです。しかし、その力強さゆえに色落ちしやすいことでも有名です。つまり、白っぽい衣類にしか使えないデメリットがあるのです。
一方、酸素系漂白剤は殺菌力は低いですが色落ちしません。柄物や色物でも安心して使えます。
そして、殺菌力が低いと言っても、洗濯槽のカビ取りクリーナーとして酸素系漂白剤が使われているくらいなので、十分な実力があります。
どんな服にでも気軽に使えるのが酸素系漂白剤のメリットです。酸素系漂白剤を使ったカビ取り方法は以下のとおりです。
- 対象の服が自宅で洗濯できるか確認する
- ぬるま湯(お風呂のお湯ぐらい)に漂白剤をまぜる
- 服をぬるま湯に入れ、30分~1時間ほどつけ置き
- もみ洗いをしてカビを落とす
- カビのオチ具合によって2~4を繰り返す
- 漂白剤をよくすすいでから洗濯機で洗う
まず、服が自宅で洗えるのか洗濯表示を確認します。もし自宅で洗えない素材でできた服ならば、クリーニング店を利用しなければなりません。
ぬるま湯はお風呂に使うくらいの熱めのものを用意します。目安は40~50度です。漂白剤の量は、各メーカーが定めるつけ置き洗い用の規定量を守ります。
漂白剤を直接触ると肌トラブルにつながるので、もみ洗いをするときは手袋をつけておくと安心です。
頑固な黒カビには重曹を足す
特に頑固な黒カビが生えてしまった場合は、漂白剤に重曹を足してつけ置きする方法がおすすめです。
重曹を付け足す方法は非常に強力ですが、その分生地に負担がかかります。生地の劣化を引き起こす可能性もあるので、どうしても落とせないときだけ使うようにします。
基本的な洗い方は、漂白剤だけを使うときと同じです。
- ぬるま湯を用意して漂白剤と重曹を入れる
- 30分~1時間つけ置き
- もみ洗いをする
- 1~3をカビが取れるまで繰り返す
- しっかりとすすいでからいつも通り洗濯する
ぬるま湯は40~50度の熱めのものを用意しておきます。熱めの温度のものの方が漂白剤の働きがよくなります。
漂白剤は、各メーカーが定めるつけ置き用の規定量を守ります。重曹は漂白剤と同じ量入れます。
肌を守るために、もみ洗いをするときは手袋の着用をおすすめします。
カビが生地に根を張っていると一度では取れないかもしれません。その場合は、何度か繰り返してカビ取りを行う必要があります。ただし、生地への負担にも注意しておきます。
何度繰り返しても取れないようなら、クリーニング店にカビ取り依頼をするのがおすすめです。
特に頑固な黒カビは、プロの技術や設備でないととれないケースも多いです。服だけでなく、財布やかばんについた黒カビは素人ではほとんど除去できません。
カビ除去に特化した宅配クリーニング店について触れた記事をまとめましたので、重曹と漂白剤を使っても取れないカビにお悩みの方は参考にしてみてください。
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