雨に濡れた洗濯物は雑菌だらけ、放っておくとにおいの原因に
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せっかく干した洗濯物が急な雨で濡れてしまったとき、あなたならどうしますか。
世間では、6割から7割の方が、「そのまま干し続ける」ことを選択しています。その理由として、
- もう一度洗い直すのが面倒
- 雨くらいなら汚れのうちに入らないと思う
などの意見を持つ人が多いです。私自身、少し濡れた程度なら大丈夫だろうと思ってそのままにしていました。
しかし、実は雨に濡れた洗濯物は洗い直した方がよいです
。濡れた洗濯物をそのまま干し続けると、雑菌が大量に繁殖し、やがて嫌なにおいが発生します。
私も、今回雨が洗濯物に及ぼす影響を調べるうちに、雨に濡れた洗濯物をそのままにしておくのは絶対にやめようと思いました。
本記事では、雨に濡れた洗濯物を洗い直した方がいい理由と、においがつかない部屋干し方法についてお伝えします。
目次
雨に濡れた洗濯物を放置するとにおいの原因に
雨に濡れた洗濯物をそのまま干し続けると、いやなにおいが発生する可能性があります。ここでいういやなにおいとは、生乾きのときに起こるにおいと同じです。
濡れた洗濯物を洗い直さずに干していると、外干ししていてもにおいが気になる場合があります。
それは、生乾きのにおいが発生するのと同じプロセスが、雨に濡れた洗濯物に起こっているからです。
においの原因は雑菌
洗濯物がカラッと乾かなかったときに発生する生乾き臭ですが、原因は雑菌です。雑菌はエサを分解するときにガスを発生させます。そのガスがにおいの根本的な原因なのです。
生乾き状態になると、洗濯物の上で雑菌が大量に繁殖します。十分な湿気やエサなど、雑菌が増えるのにもってこいな環境が整うからです。
部屋干しのときの雑菌増加ペースは比較的ゆっくりです。洗ったばかりの洗濯物は、洗剤の効果によって付着している菌が少なくなっているからです。
残り少ない菌が石鹸カスや水分を使って増えていくのが、部屋干ししたときの雑菌増加メカニズムです。
しかし、雨に濡れた洗濯物は、部屋干しのときと比べ物にならないくらい早く雑菌が増殖します。雨自体に雑菌が含まれているからです。
つまり雨に濡れると、せっかく洗い落とした雑菌がもう一度付着してしまうのです。
嫌なにおいの原因は雑菌。
雨には雑菌が多く含まれているので、部屋干し以上のスピードで繁殖が進む。
雨に含まれている不純物
雨水にたくさんの不純物が含まれていることは、以前から広く言われていました。
雨は、雲から地上に落ちるときに周囲のさまざまな物質を含んでいきます。その不純物の中には、雑菌も含まれています。
たとえば、雨が降るときに独特のにおいがしますが、それは土に含まれる細菌が発生させるゲオスミンと呼ばれる物質が原因です。
ゲオスミンは、コイやナマズなどの魚の泥臭さの原因でもあります。このことからも、土壌に含まれる細菌と雨水が密接な関係にあるのがわかります。
その他にも、微量のすすや硫酸、重金属が含まれているケースもあります。
不純物の濃度は降り始めが一番濃い
雨水に含まれる不純物は、降り始めが一番濃いのです。最初の降りはじめが一番濃く、やがて雨量が増えるにつれて薄くなります。
降り始めの雨に濡れてしまった洗濯物は、特に雑菌などの不純物が付着している可能性が高いと考えられます。
日本は、世界でも特に雨の多い国です。日本では、大気中の汚染物質が地上に付着する原因の60~70%は雨水によるものです。
少しだけでも雨水が付着したら、洗い直すのがおすすめです。
雨が付着した洗濯物の洗い方
雨水がついてしまった洗濯物は、もう一度いつも通り洗い直した方が良いです。
ただし、時間がない場合は、すすぎと脱水の工程だけでも十分汚れを落とせます。
雨水に含まれている汚れの多くは水溶性です。洗剤を入れて洗わずとも、水ですすぐだけでも十分に除去できるのです。
時間を節約したいのであれば、いつもどおりすすぎと脱水をしたあと干し直すのがおすすめです。
もちろん、洗剤を使って一から洗い直せば、落としきれていなかった皮脂汚れも再度洗えるので確実です。
より徹底的に殺菌をしたいのであれば、酸素系漂白剤を使うのもおすすめです。
有名な商品ですと、ワイドハイターEXパワーがあります。
酸素系漂白剤は、においのもととなる雑菌を除去する効果があります。汗や皮脂の分解もしてくれるので、汗のにおいが気になる方にもおすすめです。
漂白剤のなかには塩素系の漂白剤もありますが、こちらは雑菌除去には向いていません。
塩素系漂白剤には高い殺菌力があり、医療現場で使われるほどなのですが、強力すぎて衣類を傷めてしまうのです。色落ちの原因となるため、基本的に白い衣服にしか使えません。
塩素系漂白剤で有名な製品には、ハイターがあります。酸素系漂白剤のワイドハイターシリーズとは別物なので、使用時や購入時は十分注意してください。
酸素系漂白剤は、繊維を傷めないので色物や柄物であっても使用できます。
洗濯するときに、洗剤と一緒に漂白剤を入れるだけでにおいのもとが取り除けます。
酸素系漂白剤は、生乾きのにおいが衣類についてしまったときにも活躍します。
以下の記事では、衣類から嫌なにおいがしたときの対処法についてくわしく説明しています。
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においがつかない部屋干し方法
せっかく雨に濡れた洗濯物を洗い直したのに、また雨の降る外に干してしまっては意味がありません。洗い直した衣類は室内に干すのがおすすめです。
しかし、部屋干しも雑菌が増えてにおいが発生する可能性が高いです。極力部屋干しはしないと決めている方も少なくありません。
ただし、雑菌が増える条件を1つずつ消していけば、部屋干しでもにおいは発生しません。
もっともいいと言われているのは除湿機能のある乾燥機を使うことですが、手軽なアイテムで代用も可能です。
においがつかない部屋干しのやり方について説明します。
一番重要なのは乾くまでの時間短縮
部屋干しをするときに一番重要なのが、乾くまでの時間です。雑菌の繁殖は時間が経つにつれてスピードアップしていきます。
雑菌が増えないためには、早く乾かすことが一番重要なのです。
乾燥時間を短くするためには、
- 湿度の低さ
- 温度の高さ
- 空気の流れがあること
が重要となります。
ここで注目したいのは、3つめの「空気の流れがあること」です。湿度を低くしたり温度を高くしたりするには、専用の機器が必要です。例として乾燥機などがあげられます。
湿度管理や温度管理は、適切な機器があって環境が整っているご家庭でしかできません。しかし、空気の流れをつくるのは意外と簡単です。
もとから自宅にあるアイテムを使って、洗濯物を手早く乾燥させることができます。
サーキュレーターを使うと早く乾く
部屋干しの乾燥時間短縮にとてもおすすめなのがサーキュレーターです。小さくて置き場所に困らないうえに、3,000円前後で購入できる便利なアイテムです。
サーキュレーターは、ファンが回って風を作り出す機械ですが、扇風機とは違う効果を持っています。
広い範囲に向かって風を送る扇風機とは違って、サーキュレーターは直線的な風をつくります。部屋全体の空気を循環させるので、室内に気流ができます。
部屋干しがなかなか乾かないのは、空気が動かないのが一因です。人工的に空気を動かすことで、外干しに近い環境づくりができます。
サーキュレーターには、洗濯物を早く乾かすだけでなく、冷暖房の効率をあげる効果もあります。
温かい空気は軽いので上にいき、冷たい空気は重いので下にいく性質があります。冷暖房をつけていると、温かい空気は上にいき、足元が冷えやすくなってしまいます。
サーキュレーターを使って室内に空気の流れをつくると、温かい空気と冷たい空気が混ざって一定の温度を保てます。
部屋干しするときだけでなく、普段から活用できる家電です。
サーキュレーターは扇風機でも代用可
どうしてもサーキュレーターが用意できない場合は、扇風機で代用も可能です。
扇風機の首をできるだけ長く伸ばし、上方向に向かって風を送るとサーキュレーターと似た効果が得られます。
2台使って、もう1台から出る風を洗濯物そのものに風を送るとより早く乾きます。
エアコンの除湿機能を使う
サーキュレーターや扇風機と組み合わせるとより効果が高まるのが、エアコンの除湿機能です。
部屋干しをしているときは、部屋を閉めきっていることが多いです。そうなると、洗濯物から出た水分の逃げ場がありません。
早く洗濯物を乾かすためには、湿気を外へ逃がすのも重要になります。
エアコンの除湿機能は、室内の空気をエアコン内に取り込んでから湿気を除去します。その後、湿気を外へ逃して乾いた空気をもう一度室内に送り込んでくれます。
乾燥機がないご家庭でも、エアコンさえあれば使えるのでお手軽です。
最近では、エアコンに設置するタイプの部屋干し用フックも販売されています。エアコンの吹出口近くに洗濯物を干して、乾燥時間をより短縮できます。
もっとも効率がいいのは除湿乾燥機
サーキュレーター、扇風機、エアコンなど身近なアイテムを使って洗濯物が乾く方法について説明してきました。
しかし、やはり一番効率がいいのは除湿乾燥機を使うことです。部屋干しでもにおいを発生させないための注意点として、
- 湿度が低い
- 温度が高い
- 空気の流れがある
の3点をあげましたが、除湿乾燥機はこれらすべてをカバーできるからです。
室内の湿気を取り除き、温風で洗濯物の水分を抜いてくれます。サーキュレーターつきの除湿機もあって、空気の流れもしっかりつくります。
頻繁に部屋干しする方や、雨・雪の多い地域にお住まいの方は、一台あると便利な家電です。
除湿乾燥機の少し変わった形として、浴室乾燥も注目されています。洗濯機が置いてある場所から近くに浴室がある家庭は多いです。移動距離が短いため、洗濯物干しにかかる時間が減ったとの口コミもあります。
浴室乾燥のメリットについては、以下の記事でくわしく解説しています。
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