洗濯物が凍った時の対処法、繊維を傷めないためにできることとは?
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冬の寒い時期に洗濯物を干していると、洗濯物がパリパリになってしまうことがあります。洗濯物の水分が、あまりの寒さに凍って固まってしまうのが原因です。
雪の多い地方ではよくある現象ですが、寒波がくれば比較的温かい地域でも洗濯物が凍ります。
凍った状態だと衣類の繊維が傷つきます。
繊維が傷つくと、劣化が進んで、衣類の寿命が短くなります。
洗濯物が凍ってしまった場合の対処法や、凍り始める目安の気温、繊維が傷ついてしまう原因についてお伝えします。
目次
洗濯物が凍ってしまったときの対処法
洗濯物が凍ってしまうケースの具体例として、
- 冬に洗濯物を干したまま放置する
- 寒波が来た日に外干しする
などがあります。
洗濯物が凍っていたら、できるだけ早く室内に入れて解凍する必要があります。一度解凍したあとに、もう一度乾かさなくてはなりません。
凍った状態の洗濯物
洗濯物は、凍ってしまうとまっすぐに伸びた形のまま、固まってしまいます。
触った感触も、パリパリとしたものとなるので、凍っているかどうかの判断は簡単です。
ただし、凍っているかを判断するためにむやみに触りすぎると、繊維を傷つけてしまいかねません。凍った状態の繊維はとてもデリケートなので優しく触ってください。
まずは自然解凍を
洗濯物が凍ってしまった場合は、まず部屋に取り込んで解凍する必要があります。その際注意していただきたいのが、室温で自然に解凍させることです。
早く溶かそうと急いでヒーターの前に置いたり、ドライヤーの熱を与えたりすると生地が傷んでしまう場合があります。急な温度変化と水分の蒸発が起こるため、繊維が一気に縮んでしまうのです。
熱による傷みを防ぐために、部屋の中で自然解凍・乾燥するのを待ってください。
サーキュレーターや扇風機があれば、稼働して部屋の空気に流れをつくっておけば早く乾かせます。
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二度洗いはしなくても大丈夫
もし洗濯物が凍ってしまったとしても、もう一度洗い直す必要はありません。凍っている水分は、元から洗濯物に付着していたものです。汚染されたものではないので、二度洗いしなくても大丈夫です。
ただし衣類が凍った原因が、降った雪が付着したからである場合は洗い直した方が良いかもしれません。
雪には、汚れがたくさん含まれています。雨粒が汚れていると言われるのと同じ理由です。空気中のチリやホコリだけでなく、車や暖房など空調機器から出る排気ガスを含んでいる可能性が高いからです。
洗濯物が凍ってしまった場合、元から洗濯物についていた水分が凍っているのならば、洗濯は必要ありません。しかし、雨や雪が付着したものが凍っているのならば、洗い直すのがおすすめです。
洗濯物が凍り始める気温
洗濯物が凍るのを避けるためには、事前に外干ししても大丈夫な気温かどうか知っておくことが重要です。
目安となる気温を知っていれば、洗濯物が凍ってしまいそうな寒い日には外干しを控えたり、干す時間を変えたりと対策がとれます。
洗濯物が凍り始めるのは5度が目安
気象予報士さんが、「洗濯物が凍り始める可能性がある」として注意をうながす気温は、大体5度前後です。
水が凍り始めるのは0度からなので、氷点下にならない限りは大丈夫だと思いがちです。私自身も、5度はまだ凍らないのではないかと思っていたので驚きました。
しかし、実際はもう少し高い気温でも凍ってしまいます。
原因は、気化熱です。気化熱とは、水が蒸発する時に接しているものから温度を奪う現象を指します。
夏場に打ち水をすると涼しく感じるのは、まいた水が蒸発する時に地面の熱を奪っていく気化熱現象が起こるからです。
同じように、体が濡れた状態でいると、体表についた水分が蒸発する際に体温を奪うので寒く感じます。
洗濯物が濡れたまま干されていると、水分が蒸発する際に熱を奪います。気温が0度以上あっても、気化熱によって温度が氷点下まで下がり、凍ってしまいます。
その目安が5度です。
天気予報で気温が5度以下になると言われている場合は、外干しを控えるのがおすすめです。また、外干しはしても、昼間の太陽光のある時間帯にだけ干すことでも、洗濯物を守れます。
気温が低いなら部屋干しがおすすめ
洗濯物が凍ってしまいそうな寒い日には、できるだけ洗濯物は部屋干しがおすすめです。
部屋干しすると、洗濯物を凍らせずに乾かせます。ただし、部屋干しをすると衣類に嫌なにおいがついてしまうとして避ける方も多いです。
室内干しによる洗濯物のいやなにおいの原因は、雑菌が増えてしまうことです。洗濯物に付着した菌は、時間が経つにつれて増えていきます。
菌は、高温多湿な環境を好みます。室内は快適な温度が保たれている上に、湿気が逃げていかないので高温多湿になりがちです。
暖かく湿度もある室内で長い間濡れたままの洗濯物は、菌にとって居心地の良い場所となります。
濡れている時間が長ければ長いほど菌が増えていき、結果としてにおいを発生させるようになるのです。
室内干しで洗濯物のにおい対策をするのであれば、
- 室内の湿気を取り除くこと
- 衣類を早く乾かすこと
が重要です。
湿気を取り除くためには、除湿機を使ったり、空調の除湿モードを活用するのがおすすめです。
ただし、冬は乾燥しやすく、元々湿度もあまり高くはないので、洗濯物を干したくらいでジメジメしません。
むしろ、濡れた洗濯物が、乾燥しすぎた空気を快適な湿度にまで戻してくれます。
冬の部屋干しで特に注意したいのは、2点目にあげた衣類を早く乾かすことです。気温が低く太陽光が弱い冬は、洗濯物が乾くまでに時間がかかります。
できるだけ早く乾かすためには、室内に空気が流れてが重要です。しかし、冬は寒いからと部屋を閉め切っていることが多いです。
そんなときには、サーキュレーターなどを使うと、部屋の中に空気の流れを作り、洗濯物が乾くまでの時間を短縮できます。
また、サーキュレーターには、暖房の効率をあげる効果もあります。
温かい空気は軽いので、部屋の上の方へ上がります。そのためせっかく暖房を入れても、足元は冷え、顔周りだけのぼせるような状態になってしまいます。
サーキュレーターを使うと、部屋の空気全体が混ぜられるので、室温が均等になりすごしやすくなります。足元の冷え対策にもなるのでおすすめです。サーキュレーターが自宅にない場合は、扇風機でも代用できます。
私自身、暖房で冷えのぼせのような症状が出た経験がありましたが、部屋の中で扇風機を回すようになってからは改善されました。
洗濯物が凍ると衣類が傷む理由
冬は洗濯物が乾きにくく、濡れている時間が長くなりがちです。繊維は、髪の毛と同じく濡れている時間が長ければ長いほど傷みやすくなります。
しかし、だからといって急激に温度がかわるとより大きなダメージを受けるため、熱を与えすぎるのも問題です。
凍った水の先端は尖っている
冬に軒先などにぶら下がっているつららを見ればわかるように、氷は先が尖っています。
非常に鋭利な形をしているので、洗濯物についた水分が凍ってしまうと、この尖った部分が繊維に刺さります。
また凍った状態の繊維同士がぶつかりあうと、摩擦がおき、傷む場合もあります。
凍った状態のまま、生地がポッキリ折れ曲がった形で固まることもありますが、そのとき繊維も一緒に折れているのです。
衣類は凍った状態が続くと生地に負担がかかるので、なるべく凍らせないようにした方が良いです。
急に熱を与えると繊維が縮む
凍ってしまった衣類に急に熱を与えると、生地が傷んで縮みやすくなります。
衣服の生地は、濡れたままだと細かい繊維が飛び出た状態です。そのまま凍ってしまうと生地同士がこすれあい摩擦がおきます。摩擦がおこると、飛び出た繊維同士が絡まり合います。
絡まったまま一気に熱を与えると、絡まったまま固定されてしまい、生地の編み目がきつくなります。結果として衣類全体が縮んでしまうのです。
濡れている時間が長いと、菌の増殖や、傷んでしまうリスクがありますが、急に熱を与えることが最もダメージを与えます。
洗濯物が凍ってしまったからといって、ドライヤーやストーブなどの前に置かないようにしてください。
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