血が服についてしまったときの落とし方は?時間がたってしまったシミの取り方
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服についてしまうと厄介な汚れが、血液のシミです。
小さなお子様がいらっしゃる家庭では、転んで怪我をしたときについた血が服についてしまったり、急な鼻血がついてしまったりと、血液シミがついてしまうことが多いかと思います。
私自身、小さい頃はよく鼻血が出る体質だったので、そのたびに服にべったりと血を付けてしまっていました。
その他にも、女性の経血が服や寝具、ソファについてしまうこともあります。
血液のシミは、ついてから時間がたってしまうと、固まってしまって落としづらくなります。
また、あまりにもべったりと血液のシミが付着している服は、衛生的な視点からクリーニング店では取り扱えない場合もあります。家庭で血液汚れを落とす方法について説明します。
目次
血のシミを簡単に落とす方法
血が付着してしまった汚れが落ちにくいのは、「酸化」と「タンパク質」が原因です。
血液は酸化すると真っ赤な色から赤黒く変色します。また、放置した血が固まるのは、血液に含まれているタンパク質が凝固したからだと言われています。
この酸化とタンパク質に働きかける方法を使えば、血液のシミは簡単に落とせます。
汚れがついたらすぐに水洗いをする
服についてしまった血を落とすもっとも簡単な方法は、血が固まってしまう前に水で洗い流すことです。水洗いができる服であれば、その場で水洗いをすれば比較的すぐ汚れを落とせます。
血液は、空気と触れた瞬間から酸化や凝固が始まるのでスピード勝負です。怪我などの応急処置が終わって、体のこと以外にも気を配れるようになったら、すぐに水で服を洗うのがおすすめです。
水で洗うのが難しいようならば、濡らしたおしぼりやタオル、ティッシュなどで叩いても効果があります。
しかし、あくまでも水洗いはその場での応急処置となるので、帰宅したら出来るだけ早く洗濯するようにしてください。
血のついた服が水洗いできない製品の場合は、水で洗うのは避けてください。無理に水を使うと縮んでしまったり、シミがひろがってしまったりします。
洗濯表示を見て、水に浸けても良いことを確認してから洗うようにしてください。
洗濯石鹸とぬるま湯で洗う
汚れがついてしまってからしばらく経ったシミには、洗濯石鹸とぬるま湯で洗う方法がおすすめです。
洗い方としては、
- シミのついた部分にぬるま湯(30度程度)をつける
- 洗濯石けんを適量つける
- 揉み洗いをして汚れを浮かせる
- 汚れが大体浮いてきたら、ぬるま湯ですすぐ
- 通常通りの洗濯をする
の順で洗うのがおすすめです。
洗濯石鹸を使うことで、血液を浮かせて落とせます。
石けんで軽く手洗いをしたあとは、いつもどおりの洗濯をします。手洗いに加えて通常の洗濯も行うと、残っていた汚れを確実に落とせます。
おすすめの洗濯石鹸は、ウタマロ石鹸です。
頑固な汚れもキレイになると評判の高い石けんで、私自身もよく使っています。
この石けんを使うと、大抵の汚れがきれいに落ちるので、服を汚してしまったときの救世主として、常に家においてあります。
洗濯石鹸は、血液の汚れ以外にも、泥汚れや皮脂汚れを落とすのにも向いています。
様々な汚れに対応できるので、一つ持っていると洗濯が楽になるアイテムです。
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汚れは熱いお湯の方がよく取れるから、とお湯で血を洗い流そうとする方が多いのですが、実はこれは逆効果です。
血液に熱いお湯をかけるとタンパク質の凝固が進んでしまいます(タンパク質豊富な卵を茹でるとゆで卵になって固まるのと同じ原理です)。
血液が固まってしまうと、石けんでもなかなか落とせなくなってしまうので、30度程度のぬるま湯を使ってください。
セスキ炭酸ソーダで時間がたった血のシミも落ちる
服についてから時間が経ってしまった血のシミを落とす方法として、セスキ炭酸ソーダを使う方法もあります。
セスキ炭酸ソーダは重曹とよく似たナチュラルクリーニング剤です。重曹に比べて水に溶けやすく、肌荒れのリスクも低いことから最近注目されています。
血液に含まれるタンパク質は、アルカリ性のものに弱い性質があります。アルカリ性のセスキ炭酸ソーダをぬるま湯に溶かし、汚れがついた服を2時間ほどつけておけば、汚れが取れます。
セスキ炭酸ソーダを使ったしみ抜き方法は、
- ぬるま湯1リットルにセスキ炭酸ソーダを小さじ1入れる
- 汚れがついた服を、セスキ水に2時間つける
- 2時間後、服を取り出して水ですすぐ
- 通常通りの洗濯をする
となっています。
服が大きくて、セスキ水の量が少ない場合は、服全体がつかる程度の量まで増やして調整してください。水を足した場合は、濃度が変わらないようセスキ炭酸ソーダも追加してください。
セスキ炭酸ソーダは薬局などで簡単に手に入ります。また、最近は掃除用具としても注目されているため、少ない容量のものが100円ショップでも販売されています。
とりあえず、試しに利用してみたい場合は、100円ショップの少量パックを購入することをおすすめします。
大根おろしでも血のシミが落とせる?
意外なしみ抜き方法として、大根おろしを使う方法もあります。
さんまなどの焼き魚に欠かせない大根おろしですが、実は、科学的な理由があって添えられています。
大根おろしには、ジアスターゼというタンパク質分解酵素が含まれています。魚と一緒に食べると、魚のタンパク質が分解され、消化を良くしてくれるのです。
血液汚れに大根おろしをつけると、ジアスターゼが血液の固まったタンパク質を分解してくれるので、汚れが浮き上がりやすくなります。
しみ抜きの方法としては、すった大根おろしをガーゼなどにつつみ、シミ部分をポンポンと叩いて汚れを浮かせます。
大根おろしを用意するのが面倒であれば、輪切りにした大根に碁盤の目状に切り込みを入れて、シミの上からこするだけでも効果があります。
ついてからまだ時間の経っていないシミであれば、こするだけでも汚れが浮いてきます。頑固なものだと、すぐには効果がないので30分ほどつけ置きします。
その後、大根の汁を洗い流してから、洗濯します。
この方法は、しみ抜きのプロも実践している方法です。クリーニングのしみ抜きの流派「不入流(いらずりゅう)」の創設者、高橋さんは、シャツのえり・そでについた黄ばみ汚れを取るときに、大根を使った方法を活用しているそうです。
シャツについた黄ばんだ汚れは、汗や皮脂から出たタンパク質が固まり、シャツについたものです。大根のジアスターゼを使うと、タンパク質が分解され、簡単に皮脂汚れを落とせます。
血のシミがついた場合にしてはいけないこと
急なアクシデントで服に血がついてしまったときは、あわてて血を拭き取ろうとしてしまいますが、実は血が服についたときにしてはいけないこともあります。
誤った方法で血を落とそうとすると、かえって広がってしまったり、後からシミになって浮き上がってきたりしてしまうので注意が必要です。
熱いお湯で洗い流す
汚れをより効果的に落とそうと、熱いお湯で洗うとかえってシミになり、なかなか取れなくなってしまいます。
血液に含まれるタンパク質は熱によって固まるので、かえって汚れが服から浮きづらくなってしまうのです。
特に、大根おろしなどタンパク質分解酵素を利用したしみ抜き方法を利用するときには注意してください。酵素は人の体温ぐらいの温度を最も好みます。しかし、それよりも温度が高くなりすぎてしまうと、酵素自体が壊れてしまうのです。
汚れを落とそうとお湯を使ったはずなのに、汚れを取りにくくするだけでなく、洗浄成分である酵素を壊してしまう結果となります。
かといって、冷たい水だと酵素の働きも悪くなってしまうので、大体人肌の温度(36度)以下のぬるま湯を使って洗うと、最も効果が高くなります。
ゴシゴシと擦って洗う
汚れがついてしまったからといって、やみくもに揉み洗いをすると、血が広がってしまうことがあります。
揉み洗いをすると、繊維が傷み、伸びたり型崩れを起こしたりしてしまう可能性もあります。
繊維を掴んでゴシゴシとこすりつけるよりも、爪の先で汚れた部分をもって小さくつまむようにして洗うと、汚れの広がりを抑えられます。
また、使い古した歯ブラシを使って汚れを落とす方法もあります。歯ブラシは、デリケートな口の中を傷つけないように繊細に作られています。傷つきやすい繊維を洗うのにも向いています。
歯ブラシもゴシゴシとこすりつけるのではなくて、上から優しく叩くようにします。汚れを上から下に押し出すイメージで洗うと、汚れを広げたり繊維を傷つけたりすることなく、血のシミを落とせます。
家庭では落としきれない場合はクリーニング店へ
水洗いができない服や、家庭での洗濯ではどうしても落とせなかった血液の汚れは、早めに専門店を利用するのがおすすめです。
血液の汚れは、お店によっては衛生的な観点から預かってもらえない場合があります。そんなときは、宅配クリーニングなどでしみ抜きの専門店を利用することがおすすめです。
宅配クリーニングとは、宅配業者が自宅まで衣類を引取・お届けしてくれるクリーニングサービスです。自宅から出ることなく、注文と梱包をするだけでクリーニングが完了するので、日中忙しい方に人気となっています。
また、自宅近くにはない、専門店の技術を全国どこからでも利用できるのもメリットの一つです。
クリコムは、しみ抜きに特化した宅配クリーニング店です。
クリコムの特殊しみ抜きは、除去率98.1%を誇り、年間3,000件以上の衣類が持ち込まれています。中には他のクリーニング店で取れなかったシミを持ち込むお客さんもいるそうです。
頑固な血液のシミや、古いシミも確実にきれいにしてくれるので、最終手段として利用することがおすすめです。
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