シルク素材は家で洗える?洗濯方法やお手入れの仕方を解説
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なめらかで肌触りの良いシルクは、おしゃれ着によく使われている素材です。高級感があり、見た目も実用性も兼ね備えた素材ですが、お手入れの方法が難しいという欠点があります。
多くのシルク製品は自宅での洗濯ができません。クリーニング店でプロにお任せすることがおすすめです。が、中には自宅で洗えるものもあります。
本記事では、シルクの特徴や洗濯方法、簡単にできるお手入れの仕方についてお伝えします。
シルク生地の特徴
シルクのメリット
シルクとは、蚕(カイコ)と呼ばれる虫の幼虫の繭からできた繊維のことを指します。日本では、絹と呼ばれています。シルクの歴史は古く、クレオパトラや楊貴妃も愛用していたとされています。
日本でも着物の素材として長く使い続けられています。
シルク生地の良い特徴として、
- 光沢がある
- 強度が高い
- 通気性・吸湿性が高い
- 保温性があり、温かい
- 紫外線を防ぐ
などがあげられます。
まず、シルクの第一の特徴が光沢です。まるで真珠のようななめらかな光沢があります。見た目だけでなく、実際の肌触りもなめらかなので多くの人に愛されています。
なめらかで繊細なイメージのあるシルクですが、とても強度が高いことでも有名です。引っ張られたときの生地の強度はウールやコットンよりも高いとされています。
通気性や吸湿性が高いことも、着る人間にとってはありがたい特徴です。シルクは綿の1.5倍近い吸水性があります。汗をかいても、生地がすぐに水分を吸ってくれるので快適です。
また、保温性も高いです。あたたかな空気を外に逃さないので、寒い時期の肌着としても優秀です。夏は涼しく感じ、冬は暖かく感じる万能素材なのです。
意外と知られていないのが、シルクの紫外線カット効果です。シルクは本来蚕の繭として作られるものです。繭の中で無防備な状態の幼虫が紫外線に害されないように守る役目があります。
シルク製品には、シミやシワの原因となるUV-B派をカットする効果があるとされています。
シルクは、その特徴から衣類だけでなく様々な分野で役立っています。保湿効果や紫外線カット効果から化粧品として利用されたり、健康食品としても活用されています。
また、これまではドレスや着物などの素材として使われていましたが、吸湿性や保温性からインナーの素材としても注目されています。
シルクのデメリット
良い特徴がたくさんあるシルクですが、その一方でデメリットもあります。
- 水に弱い
- 日光で変色する
- 虫食いの被害にあいやすい
シルクは、とても水に弱い繊維だとされています。水を吸うことで繊維が急速に縮みます。乾かしても元に戻ることがないので、洗濯するときには十分な注意が必要です。
シルク製品の多くが、クリーニングでしか洗えないのは、この水に弱いという特徴が原因です。クリーニングではドライクリーニングという技術で水を使わずに洗います。
縮ませたくない大事なシルク製品は、できればクリーニングに出すことがおすすめです。
日光で変色してしまうのも、シルクのデメリットです。シルクに紫外線をカットする効果があるとお伝えしましたが、それはシルク自体が紫外線を吸収しているからです。生地自体に紫外線が蓄積されることで、黄色く変色してしまうのです。
衣替えなどで長期間同じ場所に置いておく時は、日光が当たらないようにすることが重要です。
そして、虫に食べられやすいといった特徴もあります。シルクの原料は、動物性のタンパク質です。衣類を食べる虫は、幼虫から成虫へとなるための栄養を求めています。
動物性タンパク質でできているシルクは、虫にとって最高の栄養食なのです。長期保管中に何も防虫対策をしていないと、取り出したときには穴だらけになっている場合があります。
クローゼットなどで保管する場合は、しっかりと防虫対策を行ってください。
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シルクの洗濯方法
シルクは、基本的にはクリーニングで洗ってもらうことがおすすめです。水に弱く、自宅での洗濯に耐えきれない可能性が高いからです。シミになったり、縮んでしまうかもしれません。
しかし、なかには自宅での洗濯が可能なシルク製品もあります。自宅で洗濯できるシルクの洗い方についてお伝えします。
洗う前に洗濯表示を確認
実際にシルクを洗う前にかならずして欲しいことが、洗濯表示の確認です。洗濯表示をみて、自宅で洗うことが可能かどうかを確認してください。
家庭での洗濯不可となっていれば、そのまま洗うことはおすすめできません。いつも利用しているクリーニング店に相談してみてください。
自宅での洗濯が可能かどうかすぐに判断するためには、洗濯表示の一番左にある桶のマークを見ます。
この桶のマークには、最適な洗濯の仕方について表されています。もし、この桶マークに大きくバツ印がついている場合は家庭での洗濯はできません。
バツ印がなく、数字や記号などがついている場合は、注意しながらであれば自分で洗うことができます。
また、一番右の丸印についても確認してください。丸印にはクリーニングの仕方が表記されています。こちらにバツ印がついている場合は、クリーニングで洗うことができません。
お店に持ち込んでも断られる可能性が高いです。
まれに、桶マークにも丸印にもバツがついている場合があります。その場合は、いつも利用しているクリーニング店に持ち込んで相談してみてください。お店の取扱によっては、洗ってもらうこともできます。
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シルクの洗濯は手洗いがおすすめ
シルクを自分で洗うのなら、手洗いがおすすめです。手洗いの方が生地に負担をかけず優しく洗い上げることができます。
手洗いに必要な道具は以下の通りです。
- 洗濯桶(無くても良い)
- ぬるま湯
- おしゃれ着用中性洗剤
- 柔軟剤(無くても良い)
- バスタオル
洗濯桶は洗面器などでも代用できます。お湯をためられれば良いので、浴槽や流し台に栓をしたものでも大丈夫です。柔軟剤は無くてもあらえますが、あった方がシルクの風合いを損ねません。
おしゃれ着用中性洗剤は、一般的な洗濯洗剤よりも衣類に負担がかかりません。洗濯洗剤は、そのほとんどがアルカリ性です。アルカリ性の洗剤は、洗浄力が高く汚れをしっかりと落としてくれます。
しかし、衣類にかかる負担もふえてしまいます。繊細なシルクには避けたいアイテムです。おしゃれ着用中性洗剤であれば、洗浄力をおさえ衣類を優しく洗えます。
具体的な洗濯手順は以下のとおりです。
- ぬるま湯に適量の中性洗剤を入れ洗濯液を作る
- 服を洗濯液につけ、押し洗いを20回ほど繰り返す
- お湯を入れ替えてすすぐ(最後のすすぎで柔軟剤を入れる)
- バスタオルで包んで軽く脱水する
洗剤の量は各メーカーが指定する規定量を使用してください。洗濯液に服をつけたら、押し洗いをします。服を沈めたり浮かせたりを繰り返して優しく洗ってください。強く揉んだりこすったりしないように注意してください。
洗い作業が終わったら、お湯を入れ替えてすすぎます。洗剤の成分が残らないようしっかりとすすいでください。すすぎの最後の工程で柔軟剤を入れると、ふんわりとした洗い上がりになります。
洗い終わったら、バスタオルでつつんで脱水します。この時こすらないように注意してください。あらかたの水分が拭き取れたら、形を整えてから陰干しします。
直射日光が当たらないように注意して下さい。
洗濯機を使ってシルクを洗う方法
自宅でシルクを洗う場合は、できるだけ手洗いがおすすめです。しかし、どうしても時間がなくて洗濯機で洗いたい場合は、
- やさしい洗濯モードを使う
- おしゃれ着用中性洗剤を使う
- 洗濯ネットを使う
- 脱水は短くする
- 乾燥機は使わない
ようにすることで、洗うことができます。
まず、洗濯する時はドライコースやソフトコースなどデリケートな衣類を洗うためのコースを選んでください。
そして、洗濯する前に衣類を洗濯ネットに入れます。ネットを使うことで、服に余計な負担がかからないようになります。水流による摩擦もおさえられます。
洗剤は、手洗いのときと同じくおしゃれ着用の中性洗剤を使ってください。洗浄力が低めなので、生地が傷みにくくなります。
洗濯機による脱水は行わないか、行ってもごく短時間にしてください。洗濯機の脱水は、遠心力を使って衣類を振り回すことで脱水をします。衣類が伸びたり絡まったりする原因になります。
手洗いのときと同じように、バスタオルで脱水する方法もおすすめです。
シルクは乾燥機は苦手です。必ず自然乾燥を行ってください。風通しの良い日陰に干すことで、じっくり優しく乾かせます。
これらの注意を守ることで、洗濯機でもシルクを洗うことが可能です。
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