振袖に化粧品が着いてしまった時の対処法とは?あとでシミにならないための応急処置も
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成人式や結婚式、卒業式などで着用される機会が多い振袖ですが、ふとした瞬間に汚れてしまうことも多々あります。
特に気を付けたい汚れとして、
- 化粧品汚れ
- 汗・皮脂の汚れ
- 泥汚れ
- 食べ物・飲み物の汚れ
などがあります。
本記事では、化粧品の汚れが付着してしまった時の対処法についてお伝えします。
目次
化粧品の汚れは頑固で落ちにくい
振袖を着用する場は、盛大な式典であったり、冠婚葬祭であったりと、キッチリとお化粧をする時が多いです。
お化粧をしたまま過ごしていたり、お直しをしたり、着替えをしたりすると、化粧品が振袖に付着してしまいます。
化粧品の汚れは特に取れづらい汚れなので、注意が必要です。
化粧品は油性の汚れ
化粧品の汚れは、水に溶けない油性の汚れです。水をつけたタオルで叩いても、なかなか落ちません。それどころか、水で拭き取ろうとすると、汚れが広がってしまう可能性もあります。
普段からお化粧をする方は、一日の終わりに専用のクレンジングを使用して落とすかと思います。
クレンジング剤には、有効成分として界面活性剤が含まれます。界面活性剤には、油性のものと水性のものをくっつける乳化剤の役割があります。
例えば、マヨネーズは卵が乳化剤となって、お酢と油をクリーム状にまとめています。
クレンジングに含まれる界面活性剤が化粧品と水をくっつけるため、化粧品が水に溶け、洗い流すことができるのです。
よって、化粧品の汚れを水だけで落とすのは不可能です。多くの振袖は、水に弱い性質を持つ絹で作られているため、かえって生地を傷める結果となります。
振袖に汚れがつくと焦るかと思いますが、水をかけるのだけは思いとどまってください。
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ファンデーションとリップには要注意
化粧品の中でも特に注意が必要なものが、ファンデーションとリップです。
ファンデーションは顔全体に塗るものなので、付着してしまう可能性がとても高いです。ふと横を向いた時に襟元についてしまうこともあります。
ベースメイクは色味がしっかりつくものが多い上に、成人式などの式典に出るときにはきっちりと塗る方が多いです。
焦って着替えをしたり、化粧直しをしたりした時に、うっかりつけてしまうことが多い化粧品です。
衣類に付着したファンデーションには、顔から分泌された皮脂や汗が混じっているので、放置したままだと雑菌がついてしまいます。雑菌が繁殖すると、においや虫食いの原因となる場合もあります。
リップは、食べ物を口にしても落ちないように作られたものが多いです。そのため、一度付着するとなかなか取れません。さらに、明るい色のものがほとんどなので、汚れが目立つ傾向にあります。
下を向いたり、塗り直したりするときに付着しやすいので、取り扱いには十分注意が必要です。
ウォータープルーフのものは特に落ちづらい
化粧品は、よれて化粧崩れをしないように各メーカーが様々な技術を使って作っています。最近では、汗や水に強いウォータープルーフの製品も多く、一度衣類についてしまうとなかなか取れません。
ウォータープルーフの化粧品は、水やぬるま湯では落とせないので、専用のクレンジング剤が必要になります。
化粧品が振袖についてしまった時に、その場にあるおしぼりや濡れタオルで汚れを拭き取ろうとしても、取れません。
むしろ、水分によって生地が傷んだり、摩擦によって毛羽立ったりしてしまうことがあります。
落としづらい化粧品が付いてしまった時には、できるだけ無理に落とそうとせず、プロの力をかりるのがおすすめです。
化粧品が振袖についてしまった時の対処法
化粧品が振袖についてしまった時に、もっともおすすめの対処法は、「クリーニングを利用して落としてもらう」ことです。
ご自身でなんとかしようとしても、失敗する可能性が非常に高いからです。
実際に、着物クリーニング店には、口紅のシミ抜きに失敗して脱色してしまったものが持ち込まれるそうです。
振袖は、決して安いものではありません。値段だけの問題ではなく、思い入れのある品物である人も多いです。そのため、できるだけ綺麗に保っておきたいものです。
もし振袖が汚れてしまった時は、プロのクリーニング師さんにお任せするのが一番です。
基本は、触らないようにする
振袖に汚れがついてしまった時には、できるだけ早い段階でクリーニングを利用します。それまで、気になるとは思いますが、触れないようにするのが得策です。
汚れをつけてしまうと焦ってしまうかと思いますが、冷静に対応するのが大切です。
振袖に化粧品をつけてしまった時に最もしてはいけないのは、濡れたタオルや、ウェットティッシュで拭き取ることです。
無理に拭き取ろうとすると、水分によって汚れが広がったり、生地が摩擦で毛羽立ったりします。また、水分によってシミができることもあります
どうしても、汚れが気になる場合は、乾いた清潔な布で上からそっと押さえるのがおすすめです。
こすらずに、布をそっと当てると、振袖についた化粧品を少しでも拭き取る事ができます。ポンポンと上から叩くイメージで拭き取ってください。
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メモをしておくとあとで便利
着物が汚れた時にしておくと意外と便利なのが、汚れの原因や日時などのメモです。
いざ振袖が汚れてしまったときは、焦ってしまってメモどころではないかもしれません。ついた瞬間にはできなかったとしても、思い出したときに、いくつかメモするのをおすすめします。
メモしておくと便利な事項は、
- 汚れがついた日時
- 汚れの原因(ファンデーション・マスカラなど。メーカーや品種もわかればよりよい)
- 汚れの範囲・状態(できれば写真を撮っておくとよいです)
- 行った対処法
です。これらを、クリーニングでシミ抜きをお願いする時にお店側に伝えておくと、その後の作業がスムーズに進みます。
クリーニング師さんは、汚れの状態から、大体の原因や汚れがついてからの日時がわかります。しかし、詳細な情報まではわかりません。詳しくお伝えしておくと、より適した洗剤の利用や洗い方をしてくれます。
また、ついた直後の汚れを記録しておくと、万が一クリーニング中にトラブルが起こったとき、預ける前の状態確認をスムーズに行えます。
振袖に化粧品がついてしまったら宅配クリーニングがおすすめ
化粧品が振袖に着いてしまった時や、自分で落とさずプロに任せたいと感じたものは、早めにクリーニングを利用するのがおすすめです。
一度着用した振袖には、化粧品以外にも、雨水や汗・皮脂が付着しています。放置したままだと、あとからシミとなって浮き上がってくるので、目立ったシミがなくても、保管する前に一度クリーニングをしたほうが良いです。
特に汚れが気になる振袖におすすめのサービスは、宅配クリーニングです。
宅配クリーニングとは
宅配クリーニングとは、配送業者が自宅まで荷物の受け渡しに来てくれるクリーニングサービスです。
ネット経由で注文するので、24時間いつでも依頼ができ、受け渡し日時にも好きな時間を指定すできます。
自宅まで荷物を取りに来てくれるので、わざわざお店まで衣類を持ち込む必要もありません。
手軽で便利なサービスなので、共働きの世帯や単身赴任中の方、子育て中で忙しい方などに人気です。
宅配クリーニングの中には、着物を取り扱うお店も多くあります。振袖や襦袢は大きくてかさばりますし、見た目以上に重いものです。宅配クリーニングであれば、重い着物を持ち運ばずにすみます。
実際に宅配クリーニングで振袖を洗った結果
私自身、式典で着用した振袖に化粧品汚れをつけてしまった経験があります。シミに気づかずに2年放置してしまったのですが、気づいてすぐ宅配クリーニングを利用してシミ抜きをしてもらいました。
その結果、気になったファンデーションのシミが落ちて汚れが気にならなくなりました。
ファンデーション汚れの他に、たもとについた黒ずんだ汚れもきれいにしてもらうことができました。
私が宅配クリーニングで振袖を洗った体験や、結果の検証は以下の記事にまとめています。
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