洗濯洗剤が原因の肌荒れは、界面活性剤のせい?肌荒れ改善のための洗濯テクニック

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後ろ姿の女性

洗濯用の洗剤を新しいものに替えてから、肌が荒れる・かゆいといった経験をする方が増えているそうです。また、いつもと同じ洗剤を使っていても、急にアレルギー反応が出て、洗い上がった服を着たらかゆくなってしまうケースもあります。

洗濯洗剤が引き起こす肌荒れには、

  • 乾燥
  • かゆみ
  • 吹き出物
  • 赤み

などの症状があります。特に、アレルギー体質の方や、アトピー体質の方は症状が重くなる傾向にあります。

これらの肌荒れの原因は、洗濯洗剤に含まれる界面活性剤が影響しているのかもしれません。

洗濯洗剤による肌荒れの原因と対策についてご説明します。

肌荒れの原因、界面活性剤とは

粉末洗濯用洗剤

洗濯洗剤に含まれる界面活性剤が原因で、背中や腕が荒れてしまう方が増えています。

界面活性剤とは、洗剤に含まれている主成分のことで、洗濯洗剤以外にも、食器用洗剤や化粧品にも使われています。現代人にとってなくてはならない存在なのが、界面活性剤です。

油を浮かせて落とす界面活性剤の効果

オリーブオイル

界面活性剤は、洗剤や化粧品、ボディーソープ・シャンプーにも使われている成分です。界面活性剤には、大きく分けて5つの性質があります。

  • 水と油を混ぜる
  • 油性の汚れを浮かして落とす
  • 液体・油と粉を混ぜる
  • 泡立ちやすくさせる
  • 水分が染み込みやすくなる

界面活性剤の特徴として最もよく知られているのが、水と油を混ぜる乳化作用です。卵・油・酢を混ぜるマヨネーズはこの乳化作用を利用して作られています。他にも、固形石鹸や、乳液にも活用されています。

女性がクレンジング剤で化粧を落とすときも、クレンジング剤に含まれた界面活性剤を利用して、クレンジング剤・化粧品・水を混ぜて「乳化」させて化粧を落としているのです。

そして次の特徴が、汚れを浮かして落とす浄化作用です。これは、洗濯洗剤や食器用洗剤に活用されている作用です。洗濯洗剤は、界面活性剤が油汚れを浮かせて、繊維と汚れの間に隙間を作ることを利用して作られています。

繊維と汚れの間に隙間ができれば、洗濯槽の中で揉み洗いされたときに、汚れが水中に浮き上がります。また、乳化作用によって、汚れが水に溶けてしまうので、もう一度繊維についてしまうこともなくなるのです。

その他にも、液体(油を含む)と粉を混ぜる分散作用液体が泡立ちやすくなる起泡作用水分が染み込みやすくなる浸透作用などがあります。

さきほど例にあげたものだけでも、界面活性剤は私達の生活の中で必要不可欠な存在となっていることがわかります。

界面活性剤が使われている生活用品

シャンプーとリンス

界面活性剤が使われている生活用品は、他にもたくさんあります。具体的な例としては、

  • 乳化作用:マヨネーズ、バター、マーガリン、乳液
  • 浄化作用:石鹸、洗濯洗剤、食器用洗剤、クレンジング剤
  • 分散作用:パウダーファンデーション
  • 起泡作用:泡タイプの洗顔料、ハンドソープ
  • 浸透作用:化粧水

などがあげられます。

例えば、食品の表示によくある乳化剤は、食品衛生法によって定められた安全性の高い界面活性剤のことを指します。また、天然の乳化剤として卵黄に含まれる卵黄レシチンがあります。

マヨネーズが乳化されているのは、この卵黄レシチンが油と水分を固めているからなのです。

その他にも、化粧品として使われる乳液やクリームにも乳化剤が使われています。界面活性剤には水分が肌に浸透しやすくなる浸透作用もあるので、化粧水・乳液など基礎化粧品には多く含まれています。

生活習慣を整えても、顔まわりの肌荒れが治らない場合は、化粧品に含まれている界面活性剤が合っていないのかもしれません。基礎化粧品を見直すことも、美肌を保つためには必要です。

粉末を液体とまんべんなく混ぜる分散作用もあるので、プレストタイプのパウダーファンデーションにも使われています。粉状のファンデーションが固形を保っていられるのは、界面活性剤の効果なのです。

また、泡立ちがよくなる起泡作用もあり、泡で出てくるタイプの洗顔料・ハンドソープ・ボディーソープにも使われています。

化粧品やボディケアに使われていることが多いので、美容に気を使っている女性ほど界面活性剤に触れている機会が多いかもしれません。

界面活性剤が肌荒れを引き起こす原因

腕を掻いている女性

界面活性剤が肌荒れを引き起こすのは、洗剤に活用されている浄化作用が原因だと考えられています。

浄化作用によって肌荒れが起こる過程について説明します。

肌に必要な油分まで除去する、浄化作用

乾燥肌の仕組み

肌の表面には、肌を保護するために油分が分泌されています。この油分は、肌表面にフタをすることで、肌内部の水分の蒸発を防いだり、紫外線や摩擦などの外部刺激から肌を守ってくれています。

しかし、界面活性剤が肌に触れることで、浄化作用が働きます。浄化作用は、物の表面についた油分を浮かせて、再び付着しないようにする効果があります。

浄化作用の効果で肌表面の油分が失われ、肌本来の保護機能がなくなってしまうために肌荒れが起こってしまうのです。

浄化作用により、乾燥しやすい肌に

肌本来の保護機能がなくなると、肌は乾燥してしまいます。健康な肌は、表面の油分がフタをすることで、内部からの水分蒸発を防いでくれていました。

しかし、表面の油分がなくなるとフタがなくなり、肌が含んでいた水分がどんどん蒸発してしまいます。そのせいで肌はカラカラに乾燥し、赤みやかゆみを伴うようになります。

特に敏感肌の方や、アトピー・アレルギー体質の方は、症状が悪化しやすくなってしまいます。

肌が乾燥し、内部の水分が蒸発してしまうと、肌は本来の保護機能である油分を分泌しようとします。その油分を落とそうとさらに界面活性剤たっぷりの洗顔料やボディーソープでゴシゴシ洗ってしまうと、また乾燥が進んでしまいます。

こうして、肌表面は油分でベタベタするのに、肌内部はカラカラに乾燥している状態がインナードライです。日本女性の多くが、このインナードライになってしまっているとの統計もあります。

肌から有害物質を取り込んでしまう?

肌の保護機能が壊れてしまうと、有害物質を体内に取り込みやすくなってしまいます。人間は、実は皮膚でも呼吸を行っています。といってもその割合は極めて低く、全身の肌に何かを塗ったからといって窒息してしまうことはありません。

しかし、常に肌を通して空気のやり取りを行っています。また、肌には汗をかいて体の中から水分を排出する機能もあります。

皮膚呼吸・汗の排出を行う毛穴から有害物質が取り込まれてしまうと、アレルギーに似た症状が出ることがあるそうです。

肌表面に傷があったり、汗をかいたあとだったり、保護機能が衰えていると、健康な肌の何倍も有害物質を取り込んでしまいます。

肌の保護機能が壊れてしまうと、百害あって一利なしなのです。

洗濯洗剤による肌荒れを防ぐ方法

ドラム式洗濯機で洗濯する女性

洗濯洗剤による肌荒れを防ぐためには、界面活性剤が肌に触れて、肌表面の保護機能を壊さないように気をつけなければいけません。

しかし、界面活性剤は一般に販売されている洗濯洗剤のほとんどに含まれています。洗濯する上で界面活性剤を避けることは難しいので、できるだけ洗濯物に残らないように工夫する必要があります。

すすぎ一回でOKではない?

液体洗濯用洗剤

洗濯物によって肌荒れが起こってしまった場合は、ほとんどの原因は衣類に残ったままの洗剤の成分です。

対策としては、十分にすすぎを繰り返して、洗剤成分が衣類に残らないようにすることが大切です。

近年の洗濯洗剤の傾向として、

  • 少量で済む
  • すすぎ回数が少なくて済む

などがあります。かつては大きなボトルで売られていた洗濯洗剤が、ペットボトルよりも小さなボトルで売られていますし、どのメーカーも「すすぎは1回で大丈夫」と大きく表示しています。

しかし、メーカーの指示通りの1回のみのすすぎでは、洗剤の成分を十分に流せていない場合があります。

特に、ドラム式洗濯機の場合は、少量の水で洗濯を行うので注意が必要です。

ドラム式洗濯機のメリットは、洗濯に使用する水の量が少なく、節水効果があることです。しかし、使用する水の量が少ない分、洗濯液における洗剤の濃度は高くなります。

また、すすぎにも少ない水しか使わないので、1回だけのすすぎでは洗剤を流しきれないことが多いようです。

合成洗剤はすすぎ3回でも、成分が残る?

とある石鹸メーカーが、洗濯後に残る洗剤成分を調べる実験を行いました。

界面活性剤・汚れに反応して泡を発生させる酸素系漂白剤を、すすぎが終わったあとの洗濯機(一般的な縦型洗濯機)に入れ、泡の量を調べました。

その結果、合成洗剤(すすぎ1回で良いと表示されているもの)を使った洗濯では、

  • すすぎ1回:激しく泡が発生し、水面が見えなくなった
  • すすぎ2回:1回のみよりも量は減ったが、泡が発生した
  • すすぎ3回:泡はほとんどなくなったが、まだ少し残っている

となったそうです。すすぎ1回で大丈夫と言われている洗剤でも、1回だけでは成分が残ってしまうのです。

すすぎ1回の洗剤でも、少なくとも2回、肌が弱い方ならば3回以上はすすぎを行ったほうが、肌荒れを防ぐことができます。

また、別の対策として、界面活性剤の含まれる量が少ない洗剤を使う方法もあります。先程の実験を行った石鹸メーカーは洗濯用粉石けんでも同じ実験を行っています。

粉石鹸を使って洗濯し、すすぎが終わったあとに酸素系漂白剤を入れ、合成洗剤のときと同じように泡の発生量を調べると、

  • すすぎ1回:少し泡が残る
  • すすぎ2回:泡が出たり、水が濁ったりしない

という結果になりました。

アレルギー体質や、アトピー体質の方は、界面活性剤が多く含まれている合成洗剤よりも、粉石鹸などの体に優しいものを使ったほうが肌に刺激が少なくて済みます。

石鹸メーカーによる洗剤成分の残留量実験

粉石鹸での洗濯は、近年ナチュラル志向の方に人気になっている洗濯方法ですが、注意すべき点もあります。

粉石鹸は、合成洗剤よりは含まれる界面活性剤が少ないとされていますが、ゼロではありません。

また、粉末状であることから水に溶けにくく、特に水温が低い冬場には溶け残ってしまうことがあります。洗濯液に石鹸が溶け切っていない状態で洗濯をすると、衣類に石鹸カスが残ってしまいます。

粉石鹸を使用する際は、メーカーが決めた量を守り、水温が低くなりすぎないように注意して使用してください。

また、洗濯洗剤とは関係なく、洗濯槽内で増えてしまったカビに体が反応して肌荒れを起こしてしまっている場合もあります。

その場合は、洗濯槽のクリーニングを行うことで症状が改善します。

洗濯槽内のカビを放置してしまうと、洗濯物に黒いわかめのようなカビが付着するようになるので、こまめな掃除がおすすめです。

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宅配クリーニングの教科書は「むささび式部」が担当しています。宅配クリーニングのホームページを見てはお得で便利なお店を探すのに夢中。すぐ食べ物を服にこぼすので、効果的な洗濯方法も研究中です。

より良い情報をお届けするため、むささび式部 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

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