ケープコートを美しく保つためのお手入れ術、必要なクリーニング利用頻度の解説も
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2019年秋冬のトレンドとして注目されているのが、ケープコートです。フェミニンなAラインのデザインは、丈の長さが少し変わるだけで全体の印象を変える効果があります。
今まで多く販売されたウール素材のものだけでなく、ニットやレザー、カシミヤなど様々な素材のものが出てきています。
他のアウターと同じく、ケープコートを美しく着続けるためには日々のメンテナンスが必要です。
お手入れをせずに放置すると、
- シミ
- 毛玉
- 虫食い
- 生地の劣化
が発生する可能性があります。
また、定期的にクリーニングを行うことで、自宅では取れない汚れを取ったり、トリートメント加工をしたりできます。
本記事では、自宅でできるケープコートのお手入れ方法と、クリーニングするのにおすすめの頻度をお伝えします。
目次
自宅でできるケープコートのお手入れ
ケープコートのお手入れ方法は、基本的に他のコートと変わりません。
ただし、ケープコートは袖がない分生地同士が擦れやすく、摩擦によるダメージが大きくなりやすい特徴があります。
着用するたびに、軽くお手入れしておくとスレや毛玉を防げます。日々のお手入れとして取り入れてほしいのが、
- 防水スプレー
- 静電気防止スプレー
- ブラッシング
- 陰干し
です。
それぞれのやり方や注意点を説明します。
購入後はすぐに防水スプレーを
ケープコートを購入したら、着る前に防水スプレーをかけるのがおすすめです。雨や雪などの水分を弾くので、雨シミができにくくなります。
一度着用して汚れが付着すると、上からスプレーをかけても効果が半減する可能性があります。防水スプレーをかけるなら、購入後すぐにするのがおすすめです。
防水スプレーをかけるときは、
- スプレーを30センチほどコートから離す
- コート全体にまんべんなくかけるようにする
の2点に注意してください。
防水スプレーのトラブルで多いのが、塗りムラができて一部分だけ効果が得られずシミができるケースです。
スプレー状の防水材はどうしてもムラができやすいです。そのため一部だけが水に濡れることも少なくありません。
より完璧な防水加工をしたいのであれば、クリーニング店におまかせするのがおすすめです。
クリーニング店の防水加工は、薬液に衣類をつける方法を採用しています。ムラができず、全体が均等にコーティングされます。
革製のケープコートなら、塗るタイプの防水材もおすすめです。細かい凹凸があるところもぬりやすく、ムラができません。
ただし、防水加工は時間が経つにつれて効果が薄れてきます。スプレーであれば1ヶ月、クリーニング店の防水加工なら1シーズンぐらいしか持ちません。
定期的なつけなおしが必要です。
防水スプレーには、雨や雪を弾くこと以外にもメリットがあります。そもそも防水スプレーは衣類表面を薬剤でコーティングするグッズです。
生地表面がコーティングされると、汗・皮脂・ホコリなどの汚れも付着しにくくなります。
食べこぼしや飲みこぼしの汚れも弾いてくれるので、外での飲食も安心です。
より高い高価を求めるのであれば、クリーニング店で防水加工や撥水加工をしてもらうのがおすすめです。
以下の記事に、クリーニング店で撥水加工を利用するメリットをまとめました。
あわせて読みたい:
クリーニングのオプション、撥水加工を利用するメリットとは?
静電気防止スプレーで毛玉を防ぐ
防水スプレーと合わせて行ってほしいのが、静電気防止スプレーによるケアです。
摩擦によって毛羽立った繊維は、静電気によって丸くなり毛玉になります。一度毛玉ができてしまうと、見た目も悪くなりますし生地自体も劣化します。
特に、ケープコートは形の都合上毛玉ができやすいアウターです。ふんわりと膨らんだデザインのものが多いので、周囲のものと触れる回数が多く摩擦が起こりやすい特徴を持ちます。
着用時のダメージを少しでも減らすためにおすすめなのが静電気防止スプレーです。
衣類に直接吹きかけるだけで、静電気による毛玉を防ぎ、ドアノブを触ったときのパチッとした痛みも避けられます。
静電気防止スプレーでおすすめなのがライオンが販売するエレガードです。これは、服を着たままスプレーできるタイプなので、気づいたときにいつでも静電気対策ができます。
基本は着るたびにスプレーしてください。ホコリや花粉の付着もおさえる効果があるので、春・秋の花粉症シーズンにも役立ちます。
エレガードを私が実際に使用したときの体験談を、以下の記事にまとめました。
あわせて読みたい:
【実体験】おすすめの静電気防止スプレー2つをダウンにかけた結果
静電気防止スプレーをつかうときには、どの部位に重点的にかけるかが重要です。
ケープコートは、製品によって形が違うので静電気が発生しやすい場所が違います。
一般的には、
- かばんが当たる肩
- 足と触れやすい裾部分
- リュックが触れやすい背中
- 上腕と前腕が重なりやすい肘の内側
に静電気が発生しやすいです。その他にも、素材やデザインによって静電気が起きやすい場所があるかと思います。
私が静電気防止スプレーを使うときは、一度服を着て鏡を見ながらどこに静電気が起こりやすそうか確認します。
実際に鏡で見てみると、自分の姿勢によって生地同士がふれやすい部分がわかります。その部分を中心に静電気防止スプレーを使用します。
ケープコートだけを着用するのではなく、普段持ち歩くかばんも持った状態で鏡をみると、さらに静電気の起こる場所がわかりやすくなります。
すでにできた毛玉を手でつまんで取ると、生地を傷める可能性があります。つまんだ部分の繊維が毛羽立って、次の毛玉になるからです。
かといって、ハサミで切り取る方法もおすすめできません。衣類用のブラシで優しくブラッシングをして取るようにします。
一度できた毛玉は、私たち素人が取るよりもプロに任せた方が確実です。宅配クリーニングの中には、無料で毛玉取りサービスを行ってくれるお店があります。
無料毛玉取りがある宅配クリーニングについては、以下の記事にまとめました。
あわせて読みたい:
毛玉取りサービスが無料の宅配クリーニングはどこ?自宅で簡単にできるケア方法も
ブラッシングと陰干しで汚れを落とす
ブラッシングは、ケープコートだけでなく様々な衣類に必要なお手入れです。
私自身、
自宅で洗えない服はとにかくブラッシングしておけば何とかなる
と思っている節があります。
というのも、衣類をブラッシングするだけで、
- 表面についた汚れを落とす
- 生地を整える
効果が得られるからです。
まず、ブラッシングをすることで表面についた、皮脂・ホコリ・花粉などを除去できます。
日常生活で付着する汚れはほとんど落とせます。
また、ブラシで生地を撫でるようにすると、静電気や摩擦で様々な方向を向いた繊維を整えられます。
生地をこまめに整えると、劣化の進行をおさえて長持ちさせる効果があります。
ケープコートなどデリケートな素材を使った衣類には、豚毛・猪毛をはじめとした獣毛製の洋服ブラシがおすすめです。
化学繊維を使ったブラシよりもタッチが柔らかく、摩擦が起こりにくい特徴があります。
革製のコートであれば、馬毛のものがおすすめです。
正しいブラッシングは、生地の上から下に向かって優しく行います。ブラシをかける方向は一定にします。何方向にもブラシをかけると、繊維が毛羽立ちます。
生地同士が重なり合った部分、縫合部分は汚れがたまりやすい場所です。何回かにわけてていねいにブラッシングをおこなってください。
ブラッシングは脱いだらすぐに行うよう習慣づけるのがおすすめです。汚れが付着したままになる時間を短縮すると、トラブルの発生を防げます。
陰干しで水分を飛ばす
ブラシで大体の汚れをおとしたら、陰干しを行います。直射日光が当たらず、空気の通り道がある場所にしばらく干しておきます。
陰干しには、付着した汗などの水分を蒸発させる効果があります。
コートに残った水分は、後々シミになるかもしれません。陰干しでしっかりとケアしておくのが重要です。
陰干しをするとき、近くにたくさんの衣類があったり、空気の流れが悪い場所に干したりすると、蒸発が遅くなって雑菌の繁殖に繋がります。
菌が増えると、部屋干しに失敗したときのような嫌なにおいが発生します。空気の流れがある場所に干すのがおすすめです。
冬季で閉め切った部屋しかないのであれば、サーキュレーターなどのグッズを使うのも効果的です。
他にも干している衣類があるのなら、生地同士が触れないように気をつける必要があります。
衣類同士が密着すると、なかなか水分が蒸発しません。十分な間隔を開けて干すようにします。
ケープコートのクリーニング
自宅でていねいにケアをすればクリーニングは必要ないと考える方もいます。しかし、定期的なクリーニングがないと日々頑張って行ったお手入れが無意味になります。
あくまで自宅でのケアは、ケープコートを着ている間についた汚れを落としたりダメージを軽減したりするためのものです。
一方、クリーニングは自宅でも取れないような繊維の奥に入り込んだ汚れや、シミの元を取り除きます。どちらか一方だけでは、コートが早く傷むのです。
ケープコートをクリーニングに出す適切なタイミングや、おすすめのオプション加工を説明します。
ケープコートのクリーニングは衣替え前後に
ケープコートをクリーニングに出すタイミングで一番おすすめなのが、衣替え前後です。
秋から冬にかけて収納から取り出してきたときの1回と、春になって収納する前の1回が適切です。
収納から取り出してきたばかりの衣類には、クローゼットのなかのホコリや、除湿剤・防虫剤などがたくさん付着します。
クリーニングに出すことで、これらをきれいに取り除けます。また、防水加工など便利なオプション加工を着る前にしておくと、着用期間もきれいな状態を保てます。
寒い季節が過ぎ、収納する前のクリーニングはもっと大切です。毎日お手入れをしたとしても、着用中の汚れやダメージは確実に蓄積します。
何の対策もせずにそのまま収納すると、虫食い被害や黄ばみ被害が発生するかもしれません。クリーニングに出して見えない汚れを落としてから収納するのがおすすめです。
おすすめのオプション加工
どうせクリーニングに出すのであれば、自宅ではできないオプション加工をしてもらうのがおすすめです。
私が個人的に特におすすめなのが、
- 汗抜き加工
- 防水加工
の2つです。防水加工は、防水スプレーの項でも説明したとおり水分と汚れを弾く加工です。クリーニング店の防水加工は、市販のスプレーのように塗りムラができない上に、効果の持続性も長いです。
収納から取り出してきたときのクリーニングにおすすめです。
汗抜き加工は、汗汚れやにおいに効果のある加工です。一般的なドライクリーニングでは水を一切使わずに衣類を洗います。水が繊維に悪影響を与える可能性があるからです。
しかし、汗やにおいの元は、水に溶ける水溶性の性質を持ちます。ドライクリーニングだけでは十分に取り除けないことが多いのです。
そこで、汗抜き加工では特別な技術を使って、デリケートな素材でできた衣類を水洗いします。水を使っても縮んだり、繊維が傷んだりしません。タバコや煙のにおいもスッキリ取れます。
こちらのオプション加工は、1シーズン着続けて収納する前のクリーニングにおすすめです。
防水加工や汗抜き加工は、メニューに載っていない場合もあります。しかし、実は多くのお店で取り扱うオプション加工でもあります。
いつも利用するお店で、注文できるかどうか確かめてみてください。
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