汗抜き加工を使ってドライクリーニングでも取れないスーツのにおいを取る方法
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暑い夏の季節、特に気になるのが、衣類の汗の匂いです。特に、スーツは毎日着るものなのに、自宅で洗うことは難しいです。
しかも、せっかくクリーニングに出しても、通常のドライクリーニングでは汗汚れを落とすことはできません。
汗のにおいを完全に落とすには、クリーニングで汗抜き加工をする必要があります。
汗抜きクリーニングの効果や特徴、今話題の宅配クリーニングの汗抜きサービスについて取り上げます。
目次
汗抜き加工の特徴と効果、ドライクリーニングとの違い
汗抜き加工とは、多くのクリーニング店が行っているオプションサービスの一つです。
実は、通常のドライクリーニングでは汗の汚れや、気になるにおいを落とすことはできません。
クリーニングをしたのにスーツににおいが残ってしまうのは、汗によってついた汚れを落とせていないことが原因です。
汗抜き加工とは 水洗いで汚れを落とす加工方法
汗抜き加工とは、水を使って汗汚れを洗浄する方法です。お店によっては、「ウェットクリーニング」「Wクリーニング」などの名前がついている場合もあります。
ドライクリーニングとは異なり、水溶性の汚れを落とすことが得意なのが汗抜き加工の特徴です。
汗の成分は、体から放出される水分、皮脂、タンパク質が主です。これらは、水に溶ける水溶性の成分なので、水につけると簡単に洗い流すことができます。
水分は干して乾燥することで蒸発させることができますが、それ以外の成分は衣類に残ったままです。
乾いたからといって脱いだ服を放置していると、雑菌が増えてにおいの原因になります。
さらには、汚れが黄ばんだシミとなって浮き出てくる可能性もあります。そうなると、クリーニング店でも落とすのは難しいのです。
そうなる前に汗抜き加工を利用して汚れを落とすことで、汗のにおいやシミの対策ができます。
汗抜き加工を利用する場合は、いつも利用しているクリーニング店に汗抜き加工の取り扱いがあるかを確認してください。
最近では、ほとんどのクリーニング店が汗抜きサービスを提供しています。
店員さんに汗抜きをお願いしたいと伝えることで、衣類に合わせたサービスを案内してくれます。
ドライクリーニングと汗抜き加工の違い
通常のドライクリーニングで汗の臭いを消すことができない理由は、洗浄方法にあります。
ドライクリーニングとは?特徴や洗濯機のドライコースとの違いを解説
ドライクリーニングでは、水を一切使用せずに衣類を洗浄します。
有機溶剤という石油に似た洗剤で洗うので、油汚れを浮かして落とせるメリットがあります。その一方で、水溶性の汚れには弱い点がデメリットと言えます。
汗の汚れは水溶性です。水には簡単に溶け出して流れていきますが、有機溶剤にはなかなか溶け出しません。
そのため、ドライクリーニングをしても汗の臭いが残ってしまうのです。
衣替えのためにスーツをドライクリーニングにだして、そのままクローゼットに長期間しまうと、落としきれなかった汚れを餌にして雑菌が繁殖します。
次のシーズンになって取り出してみると、大きな汗じみとなりすぐに着られなくなる可能性があります。
特に、下にシャツなどインナーを着るジャケットに比べて、スラックスは肌が触れている面積が多いです。生地が汗を直接吸うため、シミになりやすくなります。
ドライクリーニングは溶剤で洗う。汗抜き加工は水で洗う。
汗抜きクリーニングの注意点、水を使ってない場合も
クリーニング店で汗抜きサービスを利用する際に、気を付けるべき点があります。
それは、水洗いをしていない汗抜き加工もあることです。
汗抜き加工には明確な定義はありません。汗抜き加工と名前はついていても、ドライクリーニングの洗剤を強くしただけのものや、部分的に水洗いをするだけのものもあります。
水洗いによる縮みや変色のリスクを恐れて、洗浄前の処理だけで済ませてしまう業者もあるようです。
水洗い以外の方法では、汗汚れを完全に落とすことはできません。
クリーニング店で汗抜き加工を利用する際には、水洗いを実施するかどうかを確認することで失敗を防げます。
汗抜き加工ができる宅配クリーニング
水洗いによる汗抜きを提供しているお店が近くにない場合は、宅配クリーニングを利用する方法もあります。
宅配クリーニングとは、衣類の引き取りとお届けサービスがついたクリーニングです。クリーニングしたい衣類を梱包して発送するだけで利用でき、その利便性の高さから人気を呼んでいます。
お店に行く必要もなく、遅い時間まで利用可能なので、忙しくてクリーニング店に行く時間がない方におすすめのサービスです。
宅配クリーニング業者のうち、水洗いによる汗抜き加工が可能な「リネット」と「リナビス」の2社を取り上げます。
業界最大手リネットのウェット加工で二度洗い
リネットは宅配クリーニング業界最大手の会社で、300万人以上の会員がいます。
スマホアプリから簡単にクリーニング依頼ができる利便性や、店舗型クリーニングにひけをとらない安さが話題です。
リネットでは、オプションとしてウェット加工を追加することができます。
ウェット加工では、通常のドライクリーニングを行った後に、水洗いで二度洗いをします。
ドライクリーニングで油性の汚れをきれいに落としきったあと、水洗いで水溶性の汚れも落とすので、洗浄効果が高くなります。
雑菌の餌となるタンパク質や皮脂を洗い流すため、においを元から消すことができます。衣類についた白カビの駆除も可能です。
ウェット加工の料金は、
- 通常のクリーニング代金+1,000円
(税抜き価格)
となっています。
ドライクリーニングと比べると割高になるのがデメリットですが、消臭効果を格段に高めることができます。
リナビスの汗抜き加工は1着500円+税
リナビスは、ていねいで高品質なクリーニングが魅力な宅配クリーニング業者です。
クリーニング歴40年を越える職人が、衣類それぞれに適した方法で洗ってくれます。
リナビスの汗抜き加工では、職人が1着ずつ手洗いをしてくれます。機械を使わず手で洗うことで、衣類の状態に合わせて微調整をしながら洗うことができます。
型崩れや縮みのリスクも減らせます。特殊な洗剤を使用するので、汚れ落ちも十分です。
リナビスの汗抜き加工の料金は、一着につき
- 通常料金+500円
(税抜き価格)
となっています。汗だけでなく、タバコや焼き肉など食べ物のにおいにも効果があります。
汗抜き加工を使うならリネットとリナビスどちらがお得?
リネットとリナビスの汗抜き加工、どちらがお得に利用できるでしょうか。
1着あたりの追加料金は、
- リネット:1,000円
- リナビス:500円
となっているので、リナビスがお得に見えます。しかし、一概にそうとは言えません。
リネットとリナビスでは料金体系が全く違います。
リネットでは、衣類の種類1つ1つに料金が設定されているので、自分の出したい分だけ少量からでも利用することができます。
リナビスでは、パック料金が設定されています。1着あたりの料金がリネットより割高になってしまいます。
ですが、衣類の種類によって値段が高くなることはないので、コートなど単価の高い衣類をまとめて出すとお得になります。
つまり、
- スーツを1着だけ汗抜きしたい場合はリネットの方がお得
- コートなど単価の高い衣類をまとめて汗抜きしたい場合はリナビスがお得
となります。
自宅でスーツの汗対策をする方法
スーツの汗の臭いは水洗いで落とせます。しかし、毎日着るスーツを頻繁にクリーニングに出すことは難しいです。
家庭でできる、汗をかいたスーツの処理方法やにおいの予防法も合わせてご紹介します。
汗をかいたスーツのにおい対策としては以下のものがあります。
- 陰干しをする
- 蒸気をあててから乾かす
- 消臭スプレーをかける
におい対策として一番簡単なのが、陰干しをすることです。
風通しの良い場所で干すことで、汗の水分を飛ばし嫌なにおいを抑えることができます。その際、扇風機やドライヤーをあてて確実に乾かすと、早く水分を飛ばすことができます。
部屋干し用のサーキュレーターを活用する手もあります。
さらに、蒸気をあててから乾かすことで、ウェットクリーニングに近い効果を得ることもできます。
お風呂に入った後に浴室にスーツを干すと、スーツが蒸気を吸い込みます。繊維が水分を吸うことで水洗いに近い効果があります。
スチームアイロンで蒸気と熱を与えることも効果的です。アイロンを使うとしわを取ることもできるのでおすすめです。
蒸気を衣類に吸わせた後は、必ず風通しの良い場所に干しなおしてください。カビや生乾き臭の原因にもなります。
市販の消臭スプレーも、今すぐ消したいスーツのにおいを抑えます。殺菌効果があるので、においのもとになる雑菌の繁殖を抑えることができます。
こちらも、スプレーを吹きかけたあとは、通気性の高い場所で乾かすようにしてください。
これらの対策をすることで、においの発生を一時的に抑えることができます。しかし、原因である汚れは繊維に付着したままです。
根本的ににおいの元を断ち切るなら、家庭での対策で終わらせず、定期的な汗抜きクリーニングをしてください。
また、汗が直接スーツにつかないよう予防することも大切です。
汗をかいたらこまめに拭き、ジャケットが必要でない場面では脱ぐようにします。
最近販売している機能性インナーは汗を吸収し、手触りもひんやりしたものが多いので真夏でも快適に過ごすことができます。
汗をかく前に予防をしておくことで、頻繁に汗抜き加工ができなくてもにおいを防ぐことができます。