携帯用シミ抜き剤は本当にシミが取れるか実際に検証、得意な汚れはそれぞれ違う
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近年、ドラッグストアやバラエティショップには、たくさんのシミ抜き剤があります。
一般的なシミ抜き剤は、自宅で洗濯するときに使うことを想定しています。ボトルが大きかったり、石鹸やブラシを併用したりするのが前提のものが多いのです。
しかし、中には出先で使える携帯型のシミ抜き剤もたくさんあります。
私自身、外出先でよく服を汚してしまうので、ポーチやかばんには必ず小さなサイズのシミ抜き剤を入れています。
今回は、私が初めて使うシミ抜き剤3つを使って実験をしてみました。
使用したシミ抜き剤は、
- 衣類のしみとりシート:シートタイプ
- shimitori:ペンタイプ
- スポッとる持ち運び用:酵素系ジェルタイプ
の3種類です。
それぞれを使って、「醤油」「トマトソース」「ファンデーション」の3つの汚れの落ち具合を調べます。
目次
衣類のしみとりシート
衣類のしみとりシートは、株式会社友和が販売するシート型のしみ取り剤です。
パッケージは、ウェットティッシュや制汗シートのようで、男性でも持ち歩きやすいです。
シートタイプの最大のメリットは、他の道具が必要ない点です。
ペンタイプやジェルタイプは、塗ったあとに拭き取るための濡れタオルやティッシュが必要です。シートタイプなら、シート単体でシミ取りができるので、さまざまな状況で使えます。
しみとりシートの使い方
しみとりシートの使い方は、以下のとおりです。
- シミ取りシートを丸める
- 固形物が付着している場合はシートを使ってつまみ取る
- 上からポンポンと叩いて汚れを落とす
シミ取りをするときは、生地の裏側に布かティッシュを当てたほうがいいです。
私が実際にしてしまった失敗ですが、そのままシミ抜きすると、シートが落とした汚れが裏面に移ります。
ティッシュも布もない場合は、自分の手を当てるなど、ほかの生地とシミがついた部分が触れ合わないようにします。
醤油のシミ取り
上の画像は、左が白いTシャツに醤油のシミをつけたあと、右がしみとりシートを使って汚れを落としたあとです。
どこに汚れがついていたかわからないくらい、きれいに落ちました。
醤油は食べ物の汚れの中でも、比較的落としやすい汚れです。
醤油のシミを落とすときの注意点としては、ついてからできるだけ早めに対処するのがおすすめです。
シミは、時間が経てば経つほど落としにくくなります。放置されたものだと、プロのクリーニング職人さんでも落とせないほど頑固な汚れになります。
この実験も、醤油をつけてから10分以内に行いました。
気づいたらすぐ対処するだけでも、あとを残さず落とせる可能性があがります。
トマトソースのシミ取り
醤油の次に、トマトソースのシミ取りを行いました。
トマトソースの特徴は、野菜やお肉などの固形物が含まれる点です。最初に固形物をつまんで取り除かないと、汚れを塗り広げる結果になります。
シートを使ってだいたいの固形物を取り除いてから、叩くようにシミ取りします。
結果、醤油よりはあとが残ってしまいましたが、目立たない程度にまで汚れを落とせました。
このあといつもどおりの洗濯をしたところ、きれいに汚れが落ちたので、応急処置としては十分だと感じました。
トマトソースは、醤油よりも落としにくい汚れです。油分が多いため、一般的な洗濯洗剤との相性が悪いのです。
もし手元に食器用洗剤があれば、それを使ってシミ抜きが可能です。
食器用洗剤は、油汚れを想定して作られた洗剤で、食べこぼしのシミと相性が良いです。
ファンデーションのシミ取り
食べ物のシミ以外にも、ファンデーションを使って検証を行いました。今回は、私が持つものの中でも特に落ちづらく、カバー力があるといわれるエスティローダーのファンデーションを使いました。
ウォータープルーフなので、かなり落ちづらい部類です。
ボトルからファンデーションをスポンジに取り、Tシャツの生地に伸ばしました。
しみとりシートで叩いた結果、少しあとが残ってしまいました。完全に落ちたとはいえません。
ただし、クレンジング剤をなじませたあと、通常どおり洗濯したらあとも残さず落ちました。
しみとりシートは、食べ物のシミには強いが、化粧品のシミに即効性はないのかなと感じました。化粧品のシミに対しては、最低限の応急処置が限界といった印象です。
ペンタイプシミ取り剤shimitori
shimitoriは株式会社エポックケミカルが販売するシミ取り剤です。ペンタイプで、手を汚さずに使えます。実際、3種類のシミ取り剤の中でいちばん使いやすかったです。
今回私は無香料のものを購入しましたが、バラをベースとしたフローラルな香りの「フラワーガーデン」、柑橘系の爽やかな香りの「グレープフルーツ」の合計3タイプがあります。
見た目がかわいらしくてかさばらないので、女性が化粧ポーチに入れておくのにちょうど良いと思います。
shimitoriの使い方
shimitoriは、ペンタイプのシミ取り剤です。キャップを取るとキノコ型のペン先が出てきます。ペン先をシミに押し付けるようにすると、薬剤がしみ出てきて生地になじむ仕組みです。
使用感は、ペンタイプの修正液が近いです。
液の出方はスムーズで、ストレスなくシミにぬりつけられました。
具体的な使い方は、以下のとおりです。
- シミがついた部分の裏にティッシュか布をあてる
- shimitoriを上から垂直に当て、薬剤をシミに塗る
- 生地についた液をタオルで拭き取る
これ以上広がらないように、汚れの周りを液で一周囲うようにするのがポイントです。
私はシミの裏に布を当てずに薬剤を塗布してしまい、裏面の布にまで汚れを浸透させてしまいました。汚れを広げないようにするためのあて布は必須です。
醤油のシミ取り
shimitoriを使って醤油の汚れを落とした結果が、上の画像です。ほんの少し茶色い汚れが残りましたが、ほとんど気になりません。その後も輪ジミが広がることはありませんでした。
液が乾いてからいつものように洗濯したところ、あともなくきれいに落ちました。製品紹介にも説明がありますが、あくまで応急処置用のシミ取り剤なので、帰宅後の洗濯が前提なのだと思います。
shimitoriのメリットとして、専用カートリッジが販売されている点があります。
薬剤が残り少なくなってきたら、カートリッジを追加購入すれば繰り返し使えます。
トマトソースのシミ取り
shimitoriは3種類のシミ取り剤の中で、いちばんトマトソースの落ちがよくありませんでした。
シミ抜きをしたあとも、赤い輪ジミのようなものが残ります。このあと洗濯しましたが、完全にあとがきえず、うっすら赤みが残ってしまいました。
醤油汚れの実験とあわせて考えると、shimitoriは食べ物のシミにはあまり向かないのかなと感じました。
ファンデーションの汚れ
3種類のシミ取り剤の中で、いちばんファンデーションがきれいに落ちたのがshimitoriでした。ファンデーション専用のシミ取り剤として、化粧ポーチに入れておきたいと思ったほどです。
写真で見ると少し色味が生地に残りますが、実際にはほとんど気になりません。その後洗濯したところ、どこにシミがついたかわからないほどきれいになりました。
べったりとつけたファンデーションでも、ここまできれいに落ちたので、衣服を脱ぎ着するときに多少ついてしまった程度の化粧品汚れなら、よりきれいになると思います。
酵素ジェルタイプのシミ抜き剤:スポッとる
スポッとるは、株式会社ハッシュが販売する、酵素タイプのシミ抜き剤です。小さなボトルにジェル状の薬剤が入っていて、シミに直接塗りつけます。
酵素の力を活用して汚れを分解するので、つけ置き洗いにもおすすめです。
外出先でのシミの応急処置だけでなく、自宅に帰ってからじっくり汚れを落とすのにも使えます。
スポッとるの使い方
スポッとるには、簡易シミ取りと、時間をじっくりかけて汚れを分解する使い方があります。
それぞれの手順を紹介します。
簡易シミ取りの方法は、以下のとおりです。
- シミができた部分に、スポッとるを少量塗る
- 濡らしたタオルやティッシュで汚れを拭き取る
簡易シミ取りは、汚れがついてすぐのシミに向いています。外出先で、食べ物をこぼしてしまったときの応急処置として利用してください。
つけ置きを使う方法は、以下のとおりです。
- 服を洗う、もしくは拭くなどして清潔な状態にする
- シミがついた部分にスポッとるを塗る
- 乾かしながら8~24時間置いておく
- いつもどおり洗濯する
- シミが落ちなければ、2~4を繰り返す
洗濯しても取れない頑固な汚れには、つけ置きを使った方法がおすすめです。
つけ置きをする場合は、直射日光の当たらない場所に干すようにします。直射日光が当たると、スポッとるが付着した部分が反応し、変色する可能性があります。
洗濯して薬剤を洗い流したあとなら、直射日光を避けなくても大丈夫です。
醤油のシミ取り
スポッとるを使って醤油のシミ抜きを行いました。ほとんどあとを残さずきれいに落ちました。多少色味が残りますが、ほとんど目立ちません。
あとで洗濯したところ、跡形もなく落ちました。
スポッとるは、ケースを押してジェルが出てくる量を調節しなくてはならないのが少し大変でした。
説明書によると、たくさん塗ると効果が高まるわけではなく、ごく少量を塗るだけで良いそうです。
私は不器用なので、何度か勢いよく薬剤を出してしまいました。焦っているときには向かない商品です。
トマトソースのシミ取り
トマトソースも、醤油と同じようにほぼきれいに落ちました。多少の色味が残りますが、このあとの洗濯でわからなくなりました。
ついてすぐのシミなら、つけ置きをしなくても十分落ちます。
ただし、スポッとるを使ってシミ抜きする場合、薬剤を拭き取るための濡れた布が必要です。おしぼりが近くにある飲食店なら問題ありませんが、屋外だと調達が難しいかもしれません。
ちなみに、濡れたティッシュでも同じようにシミ取りしてみたのですが、ボロボロと崩れてしまいきれいにするのに時間がかかりました。
ファンデーションのシミ
ファンデーションのシミは、スポッとるの簡易シミ抜きではほとんど落とせませんでした。スポッとるは、食べ物の汚れには強いが化粧品汚れには弱い印象を持ちました。
このあとつけ置き洗いでシミ抜きすると、だいたい落とせたのですが、即効性という意味では今ひとつかもしれません。
管理人の評価
3種類のシミ取り剤を使った結果を、簡単なグラフにまとめました。
醤油 | トマトソース | ファンデーション | |
---|---|---|---|
しみとりシート | ◎ | ◯ | ◯ |
shimitori | ◯ | △ | ◎ |
スポッとる | ◯ | ◯ | △ |
私がふだんから持ち歩くならどれにするか考えたところ、しみとりシートがいちばん使いやすかったです。
シートタイプでどこでも使えて便利ですし、総合的なシミ取り効果が高いのも理由です。
デザインがシンプルで、常備しやすいのもメリットです。あえてデメリットをいうなら、香料が配合されている点です。
すぐに消えるのであまり問題はありませんが、フローラル系の香りがつきます。男性は少し気になるかもしれません。
ただし、しみとりシート以外の2つの製品にもそれぞれメリットがあります。
shimitoriは、食べ物のシミには弱いですが化粧品のシミをよく落としてくれたので良かったです。
私は、今は日中化粧をした状態で着替える場面はほとんどありません。しかし、以前は制服着用の場所でアルバイトをしていました。急いで着替えるうちに、服の襟にファンデーションをつけてしまうのが日常茶飯事でした。
当時このshimitoriを持っていたら、かなり助かっただろうなと思います。日中着替える機会が多い方には重宝するグッズです。
スポッとるは、携帯用というより自宅に置いておきたいシミ取り剤だと思いました。つけ置き洗いの効果がとても大きかったからです。
応急処置はしみとりシートやshimitoriで行い、自宅に帰ってからスポッとるを使ってつけ置き洗いするのが、いちばんシミをきれいに取る方法だと思います。
ライフスタイルに合わせて、いちばん良いシミ抜き剤を見つけるのが重要です。
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