制服のスカートのプリーツを復活させるお手入れ方法、クリーニングは必要?
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制服のスカートは、長い間着用しているうちにプリーツ(ひだ)が取れてきます。プリーツが取れると、スカートの形が崩れてだらしない印象を与えます。
キレイな状態のプリーツを保つには、定期的なメンテナンスの必要があります。
「プリーツのメンテナンスなんて、クリーニングのプロしかできない」と思いがちですが、実は家庭でも簡単にお手入れが可能です。
ただし、プリーツの状態がとても悪いときは、プロの技術に頼る方がよい場合もあります。シロセット加工という技術を使えば、取れかけたプリーツが復活し、長持ちします。
本記事では、制服のプリーツスカートをきれいに保つ方法と、クリーニングで依頼できるシロセット加工について説明します。
目次
家庭でできるプリーツスカートのお手入れ
制服のプリーツスカートの多くはウールやポリエステルです。
ウールは、水分を含みやすい素材です。ウール製のプリーツスカートで、湿度の高い空間にずっと座っていたり、雨にぬれたまま放置したりすると、水分によってプリーツが取れてしまいます。
ポリエステルは、熱によってテカりやすい素材です。プリーツを保つためにアイロンをあてると、熱で素材が変異し、テカってしまいます。
家庭での、正しいプリーツスカートのお手入れ方法について紹介します。
アイロンでプリーツを復活させる方法
家庭でスカートのプリーツを復活させるなら、アイロンが簡単かつ効果的です。
できればスチーム効果のあるアイロンの方が、生地がしっかり伸びるのでおすすめです。
具体的な手順は
- 洗濯表示を確認し、アイロンを適温にする
- プリーツを1つ1つを整える
- あて布をしてアイロンがけする
- きっちりと型がつくまで、干して冷ます
です。
アイロンを当てるまえに、必ず洗濯表示の確認をしてください。スカートの素材によっては、低温でアイロンがけしないと、生地が傷むこともあります。
いきなり高温で当てるのが不安なら、低温で様子を見てから、徐々に温度を高くするとよいです。
スチームをしっかり当てると、生地が蒸気を吸って伸びやすくなります。折り目がはっきりとつきやすくなるので、実際にアイロンする前に、スチームしておきます。
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よりくっきりとしたプリーツを復元したいなら、洗濯バサミやクリップを活用するのがおすすめです。
アイロンを当てるプリーツ部分を、洗濯バサミでしっかりと固定して、ずれないようにします。折り目がずれた状態でアイロンすると、不要なシワがついてしまいます。
一度ついたシワは、なかなか取れません。面倒かとは思いますが、1つずつプリーツをとめておくと失敗を防げます。
あて布が小さいと、アイロンを動かす間に、折り目がずれる可能性もあります。大きめのタオルなどを使うとずれません。
あて布をすることでテカリを防ぐ
制服にアイロンしたら、テカってしまったという悩みをよく聞きます。制服のテカリは、繊維が消耗したり、摩擦ですり減ったりして起こります。
劣化した生地が、光を反射するようになるのでテカって見えるのです。テカリは、ポリエステル製の制服に発生しがちです。
とくにスカートは、授業中座っているので摩擦が起こりやすくなります。繊維が傷むことが多く、優しく取り扱わなくてはなりません。
アイロンは、必ずあて布をして当てて下さい。
当て布は、タオルやハンカチなどで大丈夫です。スチームは、あて布の上からでも十分効果があります。
テカリをおさえるためには、日々のブラッシングも効果的です。洋服ブラシで、さっとなでるだけでも繊維の流れを整えられます。洋服ブラシは、豚毛や猪毛など獣毛ブラシを使うと衣類に負担がかかりません。
テカリが目立ってきたら、アイロンのスチームを当ててから、仕上げにブラッシングするのがおすすめです。
制服生地のテカリと同じくらい、ネットでよく目にするのが、「クリーニングするとき学生服のボタンを外した方がよいか」という疑問です。
多くのクリーニング店では、外す必要はありません。が、まれに外さなかったことが原因でトラブルが発生するケースもあるようです。
学生服のクリーニングについては、以下の記事に詳しくまとめています。
プリーツスカートを洗うときはたたむ
制服が自宅で洗濯可能なら、洗濯にもひと工夫するとプリーツが取れにくくなります。
洗濯機で洗う場合は、プリーツスカートをたたみ、小さくした状態で洗濯ネットに入れて洗濯します。
制服サイズなら、だいたい三つ折りにしてネットに入れると、洗濯中に不要な摩擦がかかりません。
ネットに入れずに洗濯すると、洗濯槽の中でスカートが動きまわり、大きな負担がかかります。水分と摩擦によって、プリーツが取れてしまうのです。
手洗いでも、三つ折りにした状態で洗います。ゴシゴシとこすらずに、優しく押し洗いをすると、生地が傷みにくいです。
干すときは、プリーツの形を整えてから干すようにします。スカート用のハンガーにかけて干してもよいですが、おすすめはピンチハンガーです。
ピンチハンガーを使い、スカートが筒状になるように干すと、乾くまでの時間短縮にもなります。プリーツスカートは、生地の重なる部分が多く、なかなか乾きません。
風通しがよくなるように、生地の重なりはできるだけ減らして干すようにします。
シロセット加工でプリーツを復活させる
- アイロンでは復元できないほどプリーツが取れてしまった
- いちいちアイロンを当てるのは面倒
などのお悩みがあれば、クリーニング店におまかするのがおすすめです。
クリーニング店には、折り目加工というオプションサービスがあります。スーツのパンツにセンターラインを入れるための技術ですが、プリーツスカートにも効果があります。
折り目加工の中でも、シロセット加工がおすすめです。シロセット加工とは、髪にかけるパーマとよく似た成分の薬品を使い、生地に型をつける技術です。
衣類にかけるパーマ、シロセット加工
シロセット加工は、ウール製品に型をつけるために、オーストラリアで開発された技術です。
ウール製品は、髪の毛ととてもよく似た性質があります。髪にかけるパーマは、薬品で髪をやわらかくしたあとに、アイロンやコテで巻いてスタイリングします。
シロセット加工も同じように、薬品で生地をやわらかくしてから、折り目をつけます。こうすると、長期的に折り目が維持できるようになります。
あまり着用しない服なら、1年ほどくっきりとした折り目が持続します。毎日着用する制服のスカートなら、1シーズンぐらいの持ちになるかと思います。
それでも、毎日のようにアイロンがけの必要もなくなり、きれいなプリーツを維持できるのでおすすめです。
シロセット加工は、基本的にはパンツのセンターラインを入れるために利用する技術です。プリーツスカートでは、折り目をつける場所がパンツよりも多くなります。
パンツのセンターラインを想定している料金よりも、大きな金額になる可能性があります。プリーツスカートの折り目加工料金は、事前に店舗で確認しておくとトラブルを避けられます。
シロセット加工おすすめの利用方法
シロセット加工の持ちは、だいたい1シーズンから半年ほどです。制服の着用回数や摩擦の大きさによって左右されます。
制服のスカートに、シロセット加工するのは、
- 春休み・夏休みなどの長期休みにクリーニングでシロセット加工をしてもらう
- ふだんはスチームアイロンでお手入れする
やり方がおすすめです。
シロセット加工と、自宅でメンテナンスすると、いつでもきれいなプリーツが維持できます。
以下の記事で、白セット加工に関する詳しい説明を行っています。
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シロセット加工とは? クリーニングの折り目加工のメリットや原理を解説