洗濯機の黒カビを過炭酸ナトリウムでつけ置き洗いする方法、月1回がおすすめの頻度?

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洗濯槽の中

洗濯機を長く使っていると、洗い終わった洗濯物に、黒い繊維状の物が付着することがあります。実は、それは洗濯槽で増殖したカビが剥がれ落ちて衣類にくっついたものです。

洗濯機の中は、一見きれいで清潔に見えますが、外から見えない部分にはたくさんのカビや雑菌が増えています。

カビや雑菌は、衣類の見た目を損なうだけでなく、アレルギーのもととなったり、部屋干しのにおいの原因にもなります。

カビだらけの環境で洗濯をしないためにも、定期的な洗濯槽の掃除とカビ取りが重要です。

今回は、簡単に手に入れることができる過炭酸ナトリウムを使った洗浄方法を取り上げます。一晩放置するだけで、ごっそり黒カビが取れます。

過炭酸ナトリウムのつけ置き洗いで黒カビをごっそり取る方法

洗浄中の洗濯機

過炭酸ナトリウムは多くが粉末の状態で売られており、水に溶かすことで炭酸ジュースのようにシュワシュワとたくさんの泡が出てきます。

その泡の力で、洗濯槽についたカビを浮かせます。普段のお手入れでは届かない、洗濯槽の裏側にまで泡が届いて汚れを落としてくれます。

洗濯槽のカビ取りをする前に必要な準備

過炭酸ナトリウムを使った洗濯槽の掃除にはいくつかの道具が必要です。

  • 過炭酸ナトリウム:洗濯機の容量1Lにつき100g
  • カビをすくい取る用のアミ:1本
  • 40~50度のぬるま湯

過炭酸ナトリウムは、ドラッグストアなどでも販売していますし、最近では100均でも見かけます。「酸素系漂白剤」という名前で売られている場合もありますので、主成分を確認してください。

ドラッグストアなどでは1kgが500円前後、100均では1つ100gのパックが販売されています。

家庭用洗濯機の多くは5~8kgの物が多いので、1回の洗浄で500~800gの過炭酸ナトリウムを使用することになります。

100円でお手軽だから、と100均で購入するより、ドラッグストアや通販で大容量のものを購入した方がお得になります。

余ってしまった過炭酸ナトリウムは、洗濯のときに漂白剤として使ったり、キッチン用品のカビ取りにも使えます。お風呂の黒カビにも効果があるので、ご自宅に1つあれば様々な場面で活躍します。

カビを取るようのアミは、専用のものも販売されていますが、ペットの魚用のアミでも大丈夫です。

底の方に沈んだカビを取るためにも、できるだけ柄の長いものがあると良いです。逆に、アミ部分は小さめの方が、狭い洗濯槽内を動かしやすくて良いかもしれません。

カビ取りでは、水ではなくお湯を使います。40~50度のぬるま湯を入れることで、過炭酸ナトリウムの洗浄効果を高めることができます。

温度が高すぎると、かえって洗濯機を傷めてしまう可能性があるので、あくまでぬるま湯がおすすめです。

カビ取りの手順、洗濯槽洗浄コースを活用

家庭用縦型洗濯機

道具を準備できたら、実際にカビ取りの手順に移ります。

過炭酸ナトリウムを使った方法は、3~6時間程つけ置きが必要となります。

つけ置きをしてもすぐに洗濯機が使えるわけではないので(むしろ、剥がれ落ちたカビが衣類に付きやすくなっています。)、その日の洗濯には気をつけてください。

おすすめは、朝洗濯をし終わった後に過炭酸ナトリウムを入れ、夕方ごろにカビ取りを行うことです。そうすることで、普段の洗濯の予定を崩すことなく洗濯槽を洗うことができます。

洗濯槽のカビ取りの具体的な方法は、以下のとおりです。まずは、つけ置きを行うまでの手順です。

付属のくず取りネットを外す
まず、付属のくず取りネットを外します。このカビ取り方法は、たくさんカビが取れるので、くず取りネットがいっぱいになってしまう可能性があります。あらかじめ外しておいてください。

また、くず取りネットの汚れがカビの原因となっている場合もあるので、つけ置きをしている間に汚れを落としておくと、防カビ効果が高まります。

洗濯機にお湯を満水の位置まで貯める。
40~50度のぬるま湯を満水の位置まで入れていきます。ぬるま湯を直接入れるのが難しい場合は、やかんなどで沸かした熱湯と水を混ぜる方法もあります。

お風呂の残り湯を使う方もいますが、残り湯には垢や石鹸カスが浮いている場合があります。できれば、洗濯槽の洗浄をする場合は残り湯を避けた方が良いです。

過炭酸ナトリウムを入れる
過炭酸ナトリウムを洗濯機に入れていきます。目安の量は、洗濯機の容量1kgにつき100gです。例えば、容量が8kgの洗濯機には、800gの過炭酸ナトリウムを入れます。

汚れがたまっていると、泡がたくさん出て、洗濯機から溢れてしまう場合もあります。泡立って洗濯槽から溢れそうな場合は、お湯を少々減らして調整してください。

洗濯機を回す
一度洗濯機を回して、過炭酸ナトリウムを溶かします。洗浄コースでぐるぐると撹拌するように洗濯槽を動かします。洗浄が終わり、排水される前に止めます。

洗濯機の機種によっては、洗濯槽洗浄コースがある場合があります。このコースなら排水されることはないので便利です。ご自宅の洗濯機を確認してください。

過炭酸ナトリウムが溶けたのを確認したら、しばらく放置する
洗濯機をとめたら、数時間つけ置きします。時間がない方は、30分ほどでも効果は出るので次の工程に移ります。

しかし、しっかりカビを落としたい場合や、久しぶりの洗浄で汚れがたまっている場合は、3~6時間以上つけおくことがおすすめです。

つけ置きをしている間に、とったくず取りネットや、洗剤投入口の掃除をしておくのがおすすめです。これらの部分は、服の繊維や洗剤に直接触れるので汚れが溜まりやすい部分です。

残った汚れを餌にカビや菌が増える場合もあります。複雑な形をしている場合もあるので、古い歯ブラシなどでこすり、汚れを取ってください。

続いて、つけ置きが終わった後の工程です。過炭酸ナトリウムが効いていれば、洗濯槽の中に黒いカビが浮き出てきます。

1:洗濯機を回して沈んだカビを浮き上がらせる
洗濯機を一度回して、底に沈んだカビを浮き上がらせます。洗濯槽洗浄コースがある場合はそれを、ない場合は通常通り回し、排水前に止めます。

勢いよく泡が立って中の様子が見えない場合は、表面の泡をすくい取っておきます。

2:アミでカビをすくい取る
専用のカビ取りアミ、あるいは魚用のアミでカビをすくい取ります。すくったカビは、アミに貼りついて取りづらくなっています。

お鍋のアク取りの要領で、水をはった洗面器や桶などでアミをすすぐと、カビを落としやすいです。

3:排水する
カビが大体取れたら、一度水を排水します。この時、十分にカビが取れていないと、排水口がカビで詰まってしまいます。

排水する前に、大きなカビがたくさん見当たらないことを確認してください。

再度給水し、1~3を水が綺麗になるまで繰り返す。
排水が終わったら再度水を入れ、洗濯機を回す・カビ取り・排水の一連の流れを繰り返します。2回め以降に入れる水は、ぬるま湯でなく普通の水道水で大丈夫です。

パッと見てカビが浮いていなくても洗濯機を回すと、隠れていたカビが浮いてきます。根気強くカビ取りを続けます。何度か繰り返して、カビが浮かなくなったら終了です。

汚れがたまっている場合は、何度も繰り返さないとなかなかカビが無くならないかと思います。3~4回以上繰り返す場合もあります。

こまめに、洗浄をすることで、繰り返す回数も減ってきます。できるだけ、汚れをためない方法がおすすめです。

洗濯槽のカビの原因やおすすめのお手入れ頻度

洗浄中の洗濯槽

洗濯機は、使い始めたその日からだんだん汚れていきます。毎日使う、洗剤や衣類から出る汚れがカビや菌の餌となるからです。

カビや汚れの原因を知り、適切な頻度で洗浄を繰り返すことで洗濯機を清潔に保つことができます。

洗濯槽のカビの原因は、衣類についた皮脂や洗剤の残りカス

洗濯槽のカビや汚れの原因は大きく分けて以下の2つです。

  • 衣類についた汚れ(皮脂や汗など)
  • 洗剤の残りカス

これら2つをエサに、カビや雑菌が増えていきます。

また、水を使う洗濯機の環境も、カビの原因となっています。高温多湿を好むカビにとって、十分な水分がある洗濯機は絶好の繁殖場所となります。

特に、洗濯機のフタを常に閉めていると、換気がされずに湿気がたまります。湿度が高まった上に、フタのおかげで保温され、カビが住みやすい環境ができあがります。

洗濯が終わった後は、必ずフタを開けておき、中の水分を飛ばすようにしましょう。洗濯後に洗濯物を入れたまま長時間放置している方は、特に注意が必要です。

カビを増やす原因となるだけでなく、衣類に雑菌のにおいがついてしまう場合があります。

適切な洗浄は月に1回が目安

カビの繁殖を防ぎ、清潔な状態で洗濯機を使い続けるには、定期的な洗浄が必要です。洗濯槽のクリーニング専門家は、月に1回の頻度で洗浄することを勧めています。

洗浄までの期間が長いとと、汚れがたまって1回の作業にかかる時間が長くなります。

ただし、こまめに洗浄を行っていた場合、つけ置きをした後の作業を何度も繰り返さなくて良くなるそうです。

毎月掃除するのは面倒だと思われるかもしれませんが、こまめに行うほうが総合的には楽です。定期的な洗浄で、カビや菌の発生を防ぎ、清潔に洗濯ができるようになります。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
宅配クリーニングの教科書は「むささび式部」が担当しています。宅配クリーニングのホームページを見てはお得で便利なお店を探すのに夢中。すぐ食べ物を服にこぼすので、効果的な洗濯方法も研究中です。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

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