シミ抜き流派の不入流(いらずりゅう) サービスや家庭で使えるシミ抜き液を紹介

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シミのついたシャツ

不入流は、「いらずりゅう」と読みます。

クリーニングにおけるシミ抜き技術の流派の名前です。

最近テレビでも取り上げられ、創設者である高橋勤さんが開発した万能シミ抜き液「祖主スペシャル」が、「なんでもとれ~る」として紹介されています。

ここでは、不入流のサービスや、ご家庭での「なんでもとれ~る」を使ったシミ抜き方法をご紹介します。

不入流公式サイトはこちら

不入流(いらずりゅう)のシミ抜きサービス

高知県に拠点をおく不入流(いらずりゅう)は、祖主の高橋さんが1981年に創設したシミ抜き技術の流派です。

どんなシミでも落とすことができると評判で、今では日本全国に3,000人以上の門下生がいます。

門下生の中にはプロのクリーニング業者も数多くおり、高橋さんの元で日々シミ抜き技術を学んでいます。

高度な技術を身につけ、師範試験に合格した人だけが、不入流の看板を掲げることを許されます。

不入流の技術を身につけるために、高橋さんの門下生が日々修行している学校が、不入流東京伝習館です。

こちらではシミ抜き技術の教育だけでなく、一般の方向けの、着物や衣類のシミ抜きサービスも提供されています。

不入流東京伝習館公式サイト(リンク切れ)

シミ抜きサービスの利用方法

不入流では主に

  • 着物
  • 洋服
  • バッグ

のクリーニングとシミ抜きを受け付けています。

一般衣類は受け付けていませんので、ご了承ください。洋服のお取扱いは、一流オーダー品と一流ブランド品のみとなります。

利用方法の手順は以下の通りです。

  1. ホームページのシミ抜き依頼フォームより、衣類の写真を添付し、必要事項を入力して送信
  2. おおよその代金見積もりがメールで届く
  3. 不入流に衣類を発送
  4. シミ抜き加工をし、衣類を返送
  5. 代引きにて支払い

工場到着後、約2週間でシミ抜きが完了しお手元に戻ってきます。

場合によっては再処理をしてくれることもあるので、仕上がり後、気になるところがある場合は気軽にメールで問い合わせることが可能です。

また、処理後6カ月以内にシミや汚れがもう一度ついてしまった場合には、半額でシミ抜きをしてもらえるサービスもあります。

主な料金設定 振袖丸洗いが16,000円

不入流には、3つのコースがあります。それぞれのコースを選ぶ目安は以下の通りです。

最高級コース
色焼けや古いシミが多数ある着物に対応 目安は購入価格70万円以上のもの
高級コース
一部に変色や色焼けがある着物に対応 目安は購入価格20万円以上のもの
通常コース
白カビや5週間以内についたシミがある着物に対応 目安は購入価格20万円以下のもの

最もリーズナブルなコースが通常コースです。

一番安価だからといって、汚れが落ちないわけではありません。ていねいに取り扱ってくれるので、普段着として使っている着物を洗うには十分です。

このコースでは丸洗いという方法で洗浄を行います。

丸洗いでは、袖、襟、裾などの、汚れやすくデリケートな部分に事前処理をした後に、専用の洗濯機に入れて洗います。

機械で洗うため、金銀などの素材に影響が出る場合があります。

高級コースでは、生洗いという洗い方で洗浄を行います。

着物への負担が少ないのが特徴で、

汚れとシミを落としたあと、クッションのついたネットに入れて2~3分すすぐ洗い方です。

最高級コースでは、祖主である高橋さんが開発した、桂洗い(かつらあらい)で洗浄してくれます。

桂洗いは、金や銀などの素材が使われた着物も傷めることなく洗う方法

で、シミや汚れを全て落とした後に、衣類をホワイトガソリンにつけてブラシでていねいに手洗いしていきます。

不入流にシミ抜きを依頼した場合の主な料金は以下の通りです。

最高級コース 桂洗い 高級コース 生洗い 通常コース 丸洗い
振袖 45,000円 33,000円 16,000円
喪服 25,000円 15,000円 10,000円
男性用羽織 17,000円 13,000円 9,000円
浴衣(単色) なし 5,000円 3,000円

※料金は税抜きです。

着物の丸洗いは、1着8,000円~10,000円で扱っているクリーニング店が多いので、不入流のクリーニングは少々割高な印象を受けるかもしれません。

しかし、他のお店でも、丸洗いと合わせてシミ抜きサービスを頼むと15,000円以上かかります。

不入流では、振袖の通常コースで16,000円ですので、実はそれほど高価な訳ではありません。

さらに、他のお店では機械で洗う方法が一般的なので、着物をていねいに洗ってほしい方には不入流の高級コースや最高級コースがおすすめです。

着物を着る機会は、成人式や結婚式、あるいはお葬式など公式な場が多く、

食事をしたり汗をかいたりと、シミをつくるきっかけと、常に隣り合わせです。

大切な着物をきれいに着続けるためにも、不入流のシミ抜きクリーニングがおすすめです。

着物だけじゃない 不入流の洋服クリーニング

不入流では、着物以外に洋服のシミ抜きクリーニングも受け付けています。

ただし、洋服はオーダー品とブランド品のみの受付となります。

主な衣類のクリーニング料金は以下の通りです。(税抜き価格です。)

  • Yシャツ:2,000円
  • 背広(毛):20,000円
  • ダウン:10,000円
  • ドレス(短):15,000

シミをつけてしまったものの、どうしても諦めきれない衣類をお持ちの方におすすめのサービスです。

自宅でもできる不入流の万能シミ抜き液

ソープ皿に置かれた石けん

不入流(いらずりゅう)のシミ抜き術をご家庭でも実践する方法があります。

それが、不入流の祖主である高橋勤さんが使っている、万能シミ抜き液を使った方法です。

この万能シミ抜き液は「祖主スペシャル」と呼ばれて現場でも使用されていましたが、最近情報番組「スッキリ」でも取り上げられ、「なんでもとれ〜る」洗剤として紹介されました。

材料もすぐ手に入るものばかりで、自宅でも簡単に不入流のシミ抜きを実践できると話題です。

祖主直伝 なんでもとれ〜るの作り方

万能シミ抜き液、なんでもとれ〜るの作り方はとても簡単です。

必要な材料は

  • 固形石鹸
  • 重曹
  • アンモニア水

の3つです。

固形石鹸は特別なものではなく、ご家庭にあるもので大丈夫です。

石けんはそのまま使うのではなく、おろし金で細かく粉末状にします。

おろし金がない場合や、食品以外のものに使いたくない場合は、500円前後で発売されている粉末石鹸で代用してください。

また、アンモニア水も薬局やドラッグストアで約300~400円で販売されています。

これらの材料を、石けん3:重曹2:アンモニア水1で混ぜ合わせたものが、高橋さん直伝「なんでもとれ〜る」です。

粉末状にした石けん、重曹、アンモニア水を3:2:1の割合で混ぜたものが、なんでもとれ〜る

なんでもとれ〜るを使ったシミ抜きの方法

万能シミ抜き液、なんでもとれ〜るの使い方は以下の通りです。

なんでもとれ〜るをシミの上に乗せる
古い歯ブラシをなんでもとれ〜るにひたし、少しずつシミに乗せていく
トントンとシミ抜き液を浸透させる
こすると生地が傷んでしまうので注意
30分ほどおいておく
洗浄成分が汚れを浮かせる
水ですすぐ
洗剤が残らないよう十分にすすぐ

この手順で簡単にシミ抜きをすることができます。

石けんには、皮脂や汗などの汚れを落とす効果があります。

また、アルカリ性のアンモニア水も皮脂汚れに強い液体です。アンモニア水を入れることによって、石けんの洗浄能力を高める効果があります。

重曹も、単体でシミ抜きによく使われるアイテムです。アンモニア水と同じくアルカリ性なので、皮脂汚れに強い成分を含んでいます。

また、酸性のシミやにおいを消す効果もあるので、果物ジュースの飲みこぼしにも有効です。

なんでもとれ〜るが効果を発揮するシミの種類は以下の通りです。

  • 汗や皮脂による染み
  • 果物ジュースやワインなど酸性のシミ
  • 醤油やソースなど水溶性のシミ
  • 血液などタンパク質由来のシミ

このように、通常問題になるほとんどのシミに対応することができます。

このなんでもとれ〜るを使うことで、シミ抜き流派の最高峰として名高い不入流の技術をごく簡単に真似することができます。

シミは時間が経てば経つほど落としづらくなります。

シミがついてしまってすぐにクリーニング店に持ち込めない時は、なんでもとれ〜るを使えば応急処置も簡単にすることができます。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
宅配クリーニングの教科書は「むささび式部」が担当しています。宅配クリーニングのホームページを見てはお得で便利なお店を探すのに夢中。すぐ食べ物を服にこぼすので、効果的な洗濯方法も研究中です。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

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