リネン素材の特徴とは?シワ・色落ちのない正しい洗濯方法やお手入れ法を詳しく解説
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夏になると、肌触りが良くて吸水性の高いリネンの服が便利になります。汗を吸ってもすぐに乾くので暑い日でも快適に過ごせますし、丈夫で長持ちです。
しかし、一方で洗濯するとシワになりやすかったり、色落ちしてしまいやすかったりもするのです。
本記事では、リネン素材の特徴や正しい洗濯・お手入れ方法についてお伝えしていきます。
目次
リネンの特徴
リネンの別名は、麻です。植物である麻の茎から作られた繊維で、古代エジプトの時代から衣類に使われていたとされています。
それほどまでに長く愛されてきた理由には、リネンの機能性の高さがあります。リネンの特徴について説明します。
リネン素材のメリット
リネン素材の良い特徴を簡単にまとめると、
- 吸水性が高い
- 丈夫で長持ち
- 汚れがつきにくい
- 伸びにくい
- 通気性が高い
などがあげられます。
まず、リネンの特徴として高い吸水性があります。同じように、綿も吸水性が高いため肌着の素材として使われていますが、リネンは綿の4倍以上の吸水性があるとされています。
汗をかいても、生地が水分を吸ってくれるのでベタベタしません。また、繊維同士に程よく空気が含まれているため通気性もよく、湿ってもすぐに乾きます。湿気が長い間服にとどまることがないので、カビや雑菌が増えることもありません。
汗をかいたままの衣類は、雑菌が繁殖しやすくなり、においが発生してしまいます。汗臭さの原因は、汗に含まれた成分をエサに菌が増えることです。菌は湿気と温かい場所を好むので、汗の水分がいつまでも衣類に残ったままだと菌が増えることに繋がります。
リネンは吸水性と揮発性が高いので、汗の水分をすぐ飛ばすことができます。汗対策とニオイ対策ができ、夏にもってこいの素材なのです。
また、繊維が硬いので、伸びにくく丈夫で長持ちするとされています。その強度は綿の約2倍と言われています。さらに、水を吸うたびに繊維が膨張するので強度が増します。一度購入すれば長く付き合うことができる素材です。
繊維が硬いと言っても、肌触りはやわらかくゴワゴワすることはありません。大事に着続けるほどにやわらかくなり、つやっとした光沢が増すとされています。
汚れがつきにくいことも特徴の一つです。植物原料でできているリネンは、表面一体をペクチンと呼ばれる成分にコーティングされています。ペクチンは植物の細胞同士をつなぐ役目をしています。リネンは表面にあるペクチンのおかげで汚れが付着しづらくなっているのです。
また、綿などの素材と違って毛羽立ちづらく、繊維の劣化が起こるのも遅いとされています。
リネンのデメリット
良い特徴がたくさんあるリネンですが、デメリットもあります。具体的には、
- シワになりやすい
- 色落ちしやすい
などがあります。
リネンは、特にシワがつきやすい繊維だとされています。その原因は、一度変形したあと元に戻る力が弱いからだとされています。一度カタがついてしまうとなかなか元通りにならない性質があるのです。
この性質は、植物を由来とした素材に多いとされています。リネン以外に綿やレーヨンもシワが付きやすい素材です。
また、色落ちしやすいというデメリットもあります。リネンは、染料がよく浸透するので様々な色に染められている事が多いです。実際、カラフルなリネン素材の衣類がたくさん販売されています。
しかし、実は繊維の内部まで染料が届きにくいという欠点があります。そのため、きれいに染まっている用に見えても洗濯するうちに色落ちしてしまう可能性があるのです。
色落ちしてしまうだけなら、リネン素材の服だけの問題ですが、問題は色移りです。他のものと混ぜて洗濯することで染料がうつってしまう場合があります。
色落ちや色移りを避けるためにも洗濯するときには工夫をする必要があります。
リネンがシワにならない洗濯方法
まずはシワをつくらないための洗濯方法についてお伝えします。リネンは、何も考えずにそのまま洗濯してしまうと全体がしわしわになってしまいます。
原因としては、ダメージの強い洗濯洗剤と、クシャクシャの状態でかき回す脱水の工程が関係しています。
おしゃれ着用中性洗剤を使って洗う
リネンを洗う時は、一般的な洗濯洗剤よりもおしゃれ着用の中性洗剤をおすすめします。洗濯洗剤の多くはアルカリ性のものです。アルカリ性の洗剤は、洗浄力が高く汚れをしっかりと落としてくれますがその分服にかかるダメージは大きくなります。
ダメージが多すぎると繊維そのものが傷んでしまい、シワができるようになってしまいます。
おしゃれ着用の中性洗剤を使って洗うことで、ダメージを軽減することができます。中性洗剤は、アルカリ性の洗剤に比べて洗浄力は低くなってしまいます。しかし、日常生活をしていて付着するような汚れであれば十分落とすことができます。
繊維を傷みから守るだけでなく、色落ちを防ぐ効果もあるのでおすすめのアイテムです。
脱水はしないでそのまま干す
リネンを洗濯する時は脱水しないでそのまま干すという方法もおすすめです。リネン素材にシワがついてしまうのは大体脱水工程のときです。洗濯機の脱水工程は、遠心力を使って衣類から水を弾き飛ばすように行います。
洗濯槽の中でぐるぐるとかき混ぜられるうちに、シワができてそのままカタが着いてしまうのです。
リネンにシワが着いてしまうのを防ぐためには、脱水をせずにそのまま干すのがおすすめです。リネンは通気性がよく、乾くのも速い素材です。そのため、脱水しないまま干しても乾くまでにそれほど時間はかかりません。
それでも早く乾かしたい場合は、短時間だけ脱水を利用(1分程度)するか、バスタオルなど大きなタオルに挟んで水気を切る方法もあります。
いつもどおり脱水してしまうとシワになる可能性が高いので注意が必要です。
リネンが色落ちしない洗濯方法
もう一つのリネンのトラブルが色落ちです。色落ちを防ぐためには、リネンだけ分けて洗ったり中性洗剤を活用したりするなどの工夫が必要です。また、洗濯中の色落ちだけでなく乾燥中の色あせにも注意しなくてはなりません。
色落ちを防ぐ洗濯方法
リネンの色落ちを防ぐためには、シワ対策の時に紹介した中性洗剤を使った洗濯方法がおすすめです。洗浄力が高すぎる洗剤は、十分に定着していないリネン素材の染料を落としてしまいます。
優しく洗い上げることができる中性洗剤の使用がおすすめです。
また、洗濯ネットを使うことで洗っている最中のダメージを軽減することもできます。洗濯ネットに入れることで、洗濯槽内での衣類の動きが制限されます。他の衣類ともぶつかることが減り、摩擦が減ります。
洗濯中のダメージの多くは摩擦によるものなので、繊維の劣化を防ぐことができるのです。
その他にも、色移りを防ぐためにリネン素材だけを分けて洗濯する工夫もすれば安心です。特に初めて洗うリネンは染料が落ちやすいと言われています。最初の数回は他のものと分けて洗った方が良いと思います。
何回か洗濯して、もう色落ちしないと確認ができてから他の物と一緒に洗うことをおすすめします。
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陰干しで色の劣化を防ぐ
リネンを干すときには直射日光の当たらない場所で陰干しをすることも重要です。実はリネン素材の色落ちは、洗濯だけが原因ではありません。太陽光による色あせもあります。
もともと、リネンは低要項に弱い素材だとされています。日に焼けると退色してしまいます。色が薄くなるだけなら良いのですが、場合によっては黄ばんだ色合いになってしまうこともあります。
できるだけ直射日光は避けて、風通しの良い場所で陰干しすると良いです。
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